菜の花通信

月別アーカイブ: 2014年11月

誤嚥を防止する対策4 〜食事介助〜

食事形態を考慮し、環境を整えて出来るだけご自分でお食事して頂くことが一番ですが、いろいろな理由で難しい方もいらっしゃいます。
正しい食事介助を身につけましょう。

食事介助が必要か決めるポイント

手でスプーンや箸がうまく使えない

自分で食べると疲れてしまい、十分な量が摂取できない

一口量が多く、急いで摂取しようとする傾向がある

自分で食べると時間がかかり過ぎてしまう方。

食事動作が自立していても、一口量が多く、調整が困難な方、駆け込んだり詰め込んだりする傾向のある方、嚥下せずに口腔内に溜め込んでいる方、むせたり痰がらみが見られるにもかかわらず食事を続けてしまう方は要注意です。
窒息、誤嚥につながる可能性があるため、声かけや見守りが必要です。

 

食事介助のポイント

利用者と同じ目の高さで、横に座って介助する。

声かけしながら、ペースに合わせて

原則、健側からの介助

舌の中央に食べ物を置く

閉口を確認してから、まっすぐスプーンを引き抜く

一口はティースプーン1杯程度から始める

口に食べ物が入っている状態で話しかけない

喉の動きを確認してから、次の一口を入れる

時々声を出してもらい、口の中の食べ物の残留をチェックをする

 

窒息・誤嚥を疑うサイン

むせる

湿性嗄声

呼吸の変化(呼吸が荒くなる、肩呼吸など)

顔面紅潮

チアノーゼ

 

最初だけご自分で召し上がって頂き、途中から介助するなど、できる限りご自分で召し上がって頂けるように工夫してみましょう。

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誤嚥を防止する対策3 〜食事での環境調整〜

食べることは栄養をとるた目だけが目的ではなく、味わう、食感、見た目の全てを楽しむ事です。その人に合った正しい食形態を選択し、環境を整えて楽しく食事をしていただきましょう。

<食形態について>

食形態とは一体どういうことなのでしょうか?食形態は主に4つに分類することができます。

普通食
私たちが食べているのと同じ食事

やわらか・ソフト食
常食より柔らかいおかずやおかゆ

きざみ食
噛む力が低下した人に合わせて、食材を刻んだもの

ミキサー・ペースト食
噛まなくてもいいように食材に水分を加えミキサーにかけペースト状にしたもの

嚥下の状態をしっかり観察して、その食形態が一番その人に合っているか選択してください。

 

<とろみについて>

嚥下の状態が悪くなってくると、まず水分をとることが難しくなってきます。
とろみをつけるとゆっくり喉に流れていくので、安全にお食事を取れるようになります。
最近は、薬局などでいろいろな種類のとろみ剤を見かけます。

上手なとろみのつけ方

ダマにならないよう、少量ずつ加えてかき混ぜる。
乾いたコップには先にとろみ剤を入れてから水分を入れてかき混ぜる。
いつも同じ状態でとろみがつけられるよう、同じスプーンやコップを使用する。
仕上がりを待つ(とろみがつくまでに10分くらい置いておく)
牛乳や酸味の強い果汁はとろみがつきにくいため、とろみ剤を入れすぎないよう注意する。

ダマやとろみの付けすぎは窒息につながり危険です。

 

<スプーンや食器類について>

最近は様々な介護用食器具類が売られています。上手に活用しましょう。

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えの部分が太くなっていて持ちやすいスプーンや、自由に角度を付けられるものなどがあります。

 

他にも声かけやセッティング、食事に集中できる環境作りなど、その人にあった環境を整えて楽しく安全に食事を楽しんで頂けるように工夫してみましょう。

 

麦茶ゼリーは新商品?

菜の花通信9月号に掲載した「麦茶かんてん」がさらにパワーアップしました。
先日の菜の花研修で、講師よりゼラチンの方が低い温度で溶けるため、柔らかくのどごしが良い、また誤嚥の危険性を軽減すると教えていただいたので、「麦茶ゼリー」を早速作ってみました。
「かんてんよりもやわらかくて食べやすい」と利用者さんも喜んで食べてくださいました。
キラキラきれいな「麦茶ゼリー」
そのうち口コミが広がって商品化されるのでは・・・?
なんて期待してます!

 

いつまでも現役

先日、正木の家のお習字大会を行いました。
暖かい日差しの差し込む一回のパブリックホールでお習字セットをセッティング。
お題は「秋の里」。
字の上手な職員さんにお手本を書いてもらい、さあスタートです。

男性のT様、K様は太い文字で力強く書かれ、得意げに何枚も何枚も書かれておられました。
女性のU様は複写がとてもお上手で、お手本をしっかり見ながら一画一画丁寧に書いておられ、A様は、「わたし書けないわよ〜」と言いながらも書き始めると、クスクス笑いながら楽しそうに書いておられました。

そして、最年長94歳T様!!
ご主人の会社を、ご主人亡き後も必死で守って来た逞しい女性です。
正木の家でもお金、給料、従業員、税務署の事と心配がたえません。
そんなT様の書いた里の秋は・・・。

「里の税」!!!!!!
やっぱり心配事が絶えないようです。
みんな大笑いでしたが???。

 

あすか

今、おもうこと 26年11月

先日の新聞に、「徘徊」→「ひとり歩き」といいかえませんか?という記事がありました。
広辞苑によれば、徘徊とは「どこともなく歩き回ること」とありますが、認知症の方が歩き回るのは、帰宅や買い物など、それなりの目的や理由がある・・・。本人の立場から見た言葉を使い、外に出る気持ちを理解しようという狙いでした。

私たちがヘルパーの資格を取った時の教科書には、認知症ではなく、地方という表現が使われていました。それから10年。
認知症という言葉がすっかり定着したばかりか、専門職のみならず広く一般の方にもずいぶん正しく、その意味が伝わるようになったと思います。
であるならば、徘徊をひとり歩きと言い換えるように努めていけば、さらに幅広く認知症に対する誓いが深まるかもしれませんね。

今月5日には、東京で認知症についての国際会議(主要7カ国)が開催されました。
今や世界レベルの問題ということで、早期診断や地域による支援体制についての議論されたようです。
なにより世の中を動かしている現役世代、わけても政治や経済に影響力のある立場の方々が、いずれは自分の身に起こることだと意識し始めたから、きちんと議論する場ができたのではないでしょうか。

「子供を叱るな来た道だもの、年寄りを笑うな行く道だもの」

 

寒くなります、お身体を大切にお過ごしください。

 

丸山秀樹