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正木の家7月

カテゴリ名: 正木の家

K様の室内履きが古くなってきたので、買い替えることにしました。
しかし、新しいものをなかなか受け入れてくれないK様。
今までもご家族が新しく買ってきてくれた洋服を、「私のじゃない 」
と言って着てくれなかったこともしばしば。

試し履きをしてもらった時にも、「 まだ履けるから新しいのなんていらない」 と拒否。
でも外反母趾がひどく、今の靴では歩きにくそうだし、足にもよくない。

そこで一考。お風呂に入っている時に靴を入れ替え、素知らぬ顔で靴を置いておくことにしました。
すると、私たちの心配をよそに、何事もなかったかのように普通に履いて、
その後も靴についてK様から触れてくる事はありませんでした。

ひと安心ですが、なぜ普通に受け入れる事ができたのか。
私が思うに、気に入ったという事なのだと思います。
試し履きしたのはブルーですが、新しい靴はピンク色の可愛らしいもので、
好みの色や形が受け入れられたのでしょう。

人に対してもそう。訪問マッサージの先生も、好みの顔ならすんなり受け入れ、
好みじゃなければ受け入れるのに時間がかかります。

K様にとって新しいものや人を受け入れるのに一番重要なのは好み・・・かな。
やっぱり認知症は素直で正直。

先日テレビで歩くパワースポット、湘南乃風のSHOCKEYEさんがこんな事を言っていました。
「 ワガママ」と言ってしまうと悪く聞こえてしまうけど、「 我が道を行く」と言えばいいように聞こえる。
なるほど。認知症は『我が道を行く』ですね。

あすか