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カテゴリー別アーカイブ: 今おもうこと

今おもうこと4月

カテゴリ名: 今おもうこと

昭和末期のバブル経済華やかりし頃、東京の生活に違和感を覚え、八ヶ岳南麓に引っ越しました。

仕事や生活費など、先のことなど考えずだったのですが、幸い大型トラックの仕事に恵まれ、桃やトマト、りんごなどを市場に運びました。昼から農協で荷物を積み込み、関西の市場へ。夜9時ぐらいには配達を終え、帰路につきます。

山梨の車庫に着くのは早朝で、ドライバーの実労働は十五時間前後。でも収穫された新鮮な野菜や果物が、翌日には消費地に届けられていたんです。

ところがこの4月から、運転手の残業時間も規制され、長時間運転も不可能に。新鮮な農水産物が、近所のスーパーで手軽に買えたのが、過去の話になる恐れ・・。

遠くの産地で採れる美味しい食材はあきらめ、地産地消を心がけるべきかも。

よい季節を迎えます。どうぞお元気でお過ごしください。  

丸山秀樹

今おもうこと3月

カテゴリ名: 今おもうこと

利用者や入居者、これまで少なからぬ数の方々のお見送りをしてきました。

それぞれの人生の最後に臨ませてもらえることは、仕事とはいえかなり貴重な体験だと思います。だからといって、自身のその時に、どんな状況が待ち受けているのかはわかりませんけどね。

人生会議という言葉、よく聞くようになりました。

終末期の医療や、万が一の場合に、自分に代わって意思を尊重してもらう仕組みを用意しておくってこと。でも言葉で表せるほど簡単なことではないですね。

命の限りがいったいどの変にあるのか、与えられた寿命が誰にどのくらいあるのか。大きく影響を受けた作家やアーティストの訃報しきりのこの頃。ちびまる子ちゃんの声も聞けなくなりました。

なんだか見えそうで見えない、遠くの山並みを見ているような気がします。

どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと2月

カテゴリ名: 今おもうこと

もう何年も前から、台所で調理をするのが自分の中では結構大きな楽しみになっています。

禅宗寺院では、修行僧の食事や祖師への供膳を司る役職を典座(てんぞ)というそうで、腹を満たすための食事作りですが、大切な修行の一環でもあるようです。

私の場合、およそ修行には及びませんが、切れ味のよい包丁で、完成時の状態を想像しながら材料を刻んだり、その合間に煮たり焼いたりの作業をしていると、何かにすごく熱中しているときのような気分になり、大げさですが、ある種の瞑想状態のようなこころもちになります。

ついついそれが快感で、包丁を握らない日はないと言ってよいくらいになりました。おっと、「男の調理は・・」と言われないように後片付けもちゃんとね。

どうやら春も近いようです。どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと1月

カテゴリ名: 今おもうこと

正月といえば、真新しい下着を用意してもらい家族揃って・・なんていうのは、ずいぶん幼い頃の思い出です。ここ何年か、なんだかザワザワした気持ちのままの年末年始。

繰り返す自然災害や、世界中で繰り広げられる領土の奪いあいによる殺戮。ニュースで知らされるばかりで、島国日本では実感しづらいですが、紛れもなく今の話です。

なんだか自由に暮らせることが、水や空気のようにふんだんにあると錯覚してしまっていて、どうやらそれらがいつまでもあるとは思えないと感じる焦りが、ココロをざわつかせているのかも知れません。

SNS、コンビニ、キャッシュレス。便利な暮らしのアレコレ。どれも欠かすことはできませんが、溺れてしまっているうちに、真に大切なものまで見失わないようにしないと。

本年もどうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと12月

カテゴリ名: 今おもうこと

世界レベルで、気候変動や減らない戦争についての協議が頻繁に開催されています。

それでもあまり進展がないのは、それぞれの立場で人間の飽くなき欲求を主張するからなのでしょう。

考えてみれば、個人のレベルでも同じことで、土地でも資産でも、一度手に入れたものを失いたくない・・という、本能の欲求みたいなものって、誰にもありますよね。

その欲がもとで事件を起こしたり、人を殺めたり。

毎日のようにニュースで報道されますが、画面から一歩引いて思えばとても虚しい話。

数千万年前のことだそうですが、大きな隕石が地球に落ちただけで、ほとんどの生物が死滅。

国もそこに暮らす人間も、一瞬で昨日の夢になるわけです。

失うものは与えられたものだけ。謙虚に生きなければと思う年の瀬でした。

どうぞよい新年をお迎えください。

丸山秀樹

今おもうこと11月

カテゴリ名: 今おもうこと

訪問介護員養成研修(初任者研修)の中に、「老化の理解〜老化に伴う心と体の健康〜」という単元があります。

初めて研修講師の依頼を受けたのは、かろうじてまだ五十代前半の頃。

テキスト片手に、現場で見聞きして学んだことを織り交ぜながら講義をしたと思うのですが、時は流れ、いつの間にか理解される側の年代に!

感じる年齢に個人差はあるし、それぞれ心持ち次第で「まだまだ現役!」って考えている人も多いはず。でもまぁ、ほぼ無料で市内のバスや地下鉄に乗れたり、 JRの旅行切符が3割引で買えたりと、悪いことばかりではないんですが、何だか身につまされる感は否めません。

歳月不待人。理解して頂かねばならないトコロがあまり多くなり過ぎないうちに、人生も楽しまないと行けないナと感じています。

どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと10月

カテゴリ名: 今おもうこと

いくらか値段が下がりましたが、秋刀魚が高い。生で大きいモノは五百円。気軽には食べられません。

同様、牡蠣やイクラ、ウニなども気軽には買えない値段になっています。海の中がおかしい・・と言われて久しいですが、北海道で鮭が取れずにブリが大漁など、この先も改善する見込みはない模様。

イワシやアジ、サバまでいきなり手に入らなくなることはないと思いますが、人間も含め、全ては食物連鎖の一部ですから、絶対とは言い切れません。

地球の温暖化は海のみならず陸の作物にも影響大なので、野菜や果物もいずれ手に入りにくくなるのか。都市部ではなかなか叶いませんが、地面があるなら今のうちから耕して野菜を育てる準備をした方がいいのかな。

食欲の秋、旬の食材を美味しく食べて、どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと9月

カテゴリ名: 今おもうこと

この何年か、夏の間、きっとどこかでゲリラ豪雨による甚大な被害。

橋や堤防を軽く超えて襲う水の勢いは、画面で見ていても足がすくむような恐怖を覚えます。

日本がまだ元気だった頃、「このぐらいの高さの堤防を作っておけば安心だろう。」という感じで設計されたものなのでしょうが、想定外の降雨水量には機能しなかったことになります。

「人生とは、何かを計画しているときに起きてしまう別の出来事のこと」シリアハンターさんの言葉ですが、ずいぶん前、感じ入るところあって通信に載せたことを思い出しました。

たいてい私たち人間は、本当に大切なものと向き合って生きていないのかも知れません。

想定外に続く残暑は閉口ものですが、どうぞ元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと8月

カテゴリ名: 今おもうこと

私たち介護職に限らず、社会で働いている人の多くは、決められたスケジュールに従って活動しています。販売とか運転の仕事とかもそうですね。

何曜日の何時から、 〇〇様のお宅で掃除、毎日何時から何時まで入浴介助等。たしか先週も先々週も同じスケジュール。で、それを4回(月によっては5回)こなせばひと月が過ぎる。

この通信を作るのも月に1回なので、書き終わるとひと月。

ルーティーンという言葉、あまり好きではないですが、繰り返されるものの意。語源はフランス語の「道」だそうで、決められた道を歩む意味があるようです。

繰り返される日々が退屈だと感じなくもないですが、我が道と思えば、変わらず歩き続けられるのは幸せなことかも。

残暑きびしい毎日ですが、どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

今おもうこと7月

カテゴリ名: 今おもうこと

三十代のほとんどの時間、薪で暖をとるような田舎暮らしをしていました。

同じように便利すぎる生活に違和感を覚えた人々が周りにも暮らしていました。

なかでも印象に残っているのが、森の木の実や枝でアクセサリーを作りながらイベントで販売していた夫婦。

借家の庭で野菜などもつくりながら、聞けば「月に十万円あれば子供の給食費や電気代も払えるのでそれ以上は必要ないんです!」と。アクセク働くしか能のない私には、かなりの衝撃でした。

たしかに経済成長とか好循環とか、政治家が語るセリフを耳にするたび、本当に豊かな暮らしがその先にあるのですか?と 問いたくなるのも事実です。が、モノだけではココロは満たされないって、モノに溢れた暮らしを続ける私に問う資格もありません。

暑い日が続きますが、どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹