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カテゴリー別アーカイブ: 正木の家

正木の家9月

カテゴリ名: 正木の家

正木の家の破天荒娘?H様。
ここのところ、夕方になるとご機嫌ななめになったり、帰宅願望が出てきたりと穏やかでないご様子が続いています。
俗にいう夕暮れ症候群といいましょうか、日中はずっとご機嫌で過ごしていたのに、夕食前位から「ん?」
と思うような発言が増えてきて、そのままの状態で夜を迎えてしまうと17時前位から不機嫌MAX。
何を言っても聞いてもらえないし、納得してもらえない状態になってしまいます。

基本的にこれがしたいと思ったら今したい。「明日にしよ。」と言っても聞き入れられない。
でも残念なことに、常に彼女の希望を聞いてあげることは難しいし、
私たちがなんとか誤魔化そうとしていることも何となく気づいてるしで、色々な事が悪循環になっていくような気がします。
認知症介護の基本に沿った対応は、「ゆっくり話を聞く」「安心できる環境を作る」「身体の変化を観察する」
といったところでしょうか。でもこれって私たち介護者に余裕がないとできません。
時間に追われ、せかせか仕事をしていたらそんな時間はとれません。
そんな時は一度自分たちのケアの仕方を振り返る必要があるかもしれません。
今やっていることは絶対に今やらないといけないことなのか、食事は絶対にこの時間じゃないといけないのか、
まず私たちがやるべきことは何なのか。日々の業務に慣れてくればくるほど、こうでなければイケナイ!
というガッチガチの考えになってしまいます。

でも基本的にこうしないといけないなんて事はないのです。
ちょっと頭を柔らかく、時にはちょっと適当に、ゆる~く過ごす日があってもいいのだと思います。
そしてそれが入居者様にとっての安心できる環境づくりにつながるのでしょう。

あすか

正木の家8月

カテゴリ名: 正木の家

最近の正木の家は夏祭りの準備に大忙しです。
お祭り用の飾りを皆様でせっせとこしらえています。

7月はウチワ作り。
チラシや新聞を使ってちぎり絵のウチワを作成しました。
やりだしたら皆様とっても真剣です。
とくにM様の集中力には頭が下がります。
集中すると無言になり、顔もきりっとした職人顔に変わります。
下手に話しかけようものなら怒られそうな勢いです。

そんな職人M様ですが、実はとってもお茶目な方。
完成したウチワにご自分の名前を書いてもらうと、ついつい一文字間違えちゃった!
なんと「のぶこ」が「のぼこ」に!「のぼこって書いちゃった~」と本人大爆笑。
それにつられ回りの皆様も大笑い。しばらく笑いが止まりませんでした。

そして8月からはペーパーフラワー作りが始まりました。
これにもせっせと精を出すM様。本当に働き者です。
おかげで素敵な飾りが完成しそうです。働き者でお茶目なM様。
初めての正木の家の夏祭り。茶目っ気たっぷりな笑顔を見られるのが楽しみです。

あすか

正木の家7月

カテゴリ名: 正木の家

先日わたくし、微笑みの国タイに行ってきました。
コロナのせいでなかなか行けなかった海外旅行に、ようやく行くことができました。
もちろん帰国前にPCR検査はしてきましたのでご安心を。

バンコク市内の交通手段はやっぱり電車がとっても便利です。
メーターがないタクシーだとぼったくろうとしてくるし、運転手は道を知らないし、
なんせ言葉が通じない。その点、電車はすぐ来るし、運賃も安いし、渋滞も避けられるし・・。
で、私はバンコクに行くと基本電車移動です。そんな電車でよく見かけた光景が、
高齢者や荷物をたくさん持っている人が乗ってくると絶対に席を譲る。
譲る側も何も言わずに普通に席を立って、譲られる側も何も言わずに普通に座る。
そんなことが当たり前のように行われていました。

バンコクでは譲る側も、譲られる側も当たり前。タイの人はそんな感覚を持っているようでした。
する側もされる側も当たり前の感覚ってなかなか難しいように思います。
正直、してあげたらお礼の一つ位欲しいし、してもらったら何だか申し訳ないような気がしてしまう。
やって当たり前、してもらって当たり前とは、なかなか思えないものです。
でもタイではそんな当たり前が実際に行われていました。もちろん当たり前なんて人それぞれだし、
感謝の言葉ってすごく大切なことだとは思うけど、こんな当たり前なら全然ありだなと思います。

介護の現場でもこんな当たり前の感覚が充満したら、介護する側も介護される側もハッピーに過ごせるのに・・
と思いながらも、実際なかなか難しいんだよな・・とも思う、未熟な私です。

あすか

正木の家6月

カテゴリ名: 正木の家

先日、2年ぶりとなるクリーンキャンペーンに参加してきました。
全市一斉クリーンキャンペーンなごやは、毎年6月の第1土曜日に開催される清掃活動です。

正木の家も平成26年から参加しています。
毎年入居者様と張り切って参加していたイベントでしたが、この2年はコロナで中止となっていました。
ようやく今年再開となり、皆様で軍手をはめ、ごみ袋とトングを持って行ってきました。
いつものんびりな正木の家チーム、出発したころにはもうすでにほとんどお掃除済。
きれいになった道路をお散歩がてら正木公園まで向かいました。
正木公園では草取りを(少し)頑張って「はい。お疲れさま!」とってもいい天気で心地よい風が吹く中、
よい気晴らしになりました。

そして、地域コミュニティが希薄化している今、名古屋の中区にある正木町のクリーンキャンペーンに、
こんなにもたくさんの方が参加していることに驚きました。
子供からその親御さん、高齢の方々まで、幅広い年齢の方々が皆さん協力しておられました。
開所した時からお世話になっている町内会、消防団、女性会の方々も久しぶりの地域行事で張り切っておられました。
正木町も地域の高齢化が進んでいるという話を耳にしますが、まだまだ皆さんお元気そうです。

そんな元気な高齢者のいる中区の下町正木町。
世代交代も必要かもしれませんが、元気なうちは町の皆さん頑張ってほしい!
若い力も借りながら。正木の家も若くはないですが、地域の力になれるよう精進したいと思います。

あすか

正木の家5月

カテゴリ名: 正木の家

先日、地域の方が「どじょうすくい」を披露してくださいました。

まずは笑み筋体操で笑う為の準備運動です。
笑み筋体操とは、顔の表情筋を動きやすくするストレッチ運動。
笑うことは健康に良いとよく言われています。

笑いたくない時でも、笑み筋体操で脳をだませば、楽しい気持ちになり健康になるそう。
正木の家の皆様はというと、笑いながらの笑み筋体操。笑い声をあげながら、
楽しそうに体操をしておられました。これは効果も2倍です。

さてさて、準備運動が終わったらいよいよどじょうすくいです。
手拭いにカスリの着物と一文銭の鼻あてをして登場です。
ひょうきんな振り付けと表情で皆様大笑い。
ほぐれた表情筋で素敵な笑顔が溢れていました。
職員以外の人との交流も入居者様にとってとても良い刺激になっていたように思います。

コロナウィルスによって2年以上、こういった機会を設けることもできませんでした。
地域の方との関わりも減ってしまい、正木の家が閉ざされた場所になりつつありました。
そんな中、このような機会を頂き、新たなスタートになったように思います。

今年は闇之森八幡社のお祭りも開催予定だそうです。
まだまだ完全にオープンにはできませんが、少しずつでも地域との関わり、
外部の方との交流を再開し、開かれた正木の家を取り戻したいと思います。

あすか

正木の家4月

カテゴリ名: 正木の家

正木の家の入居者様は9名中8名が女性です。
更に職員も全員女性です。

そんな中、ただひとりだけの男性入居者K様ですが、女子たちの中ですっかり馴染んでくれています。
分かりやすく言うと、社長丸山のような感じです。

そんなふたり、最近めっきり仲良しです。社長は正木の家に来たら、真っ先にお父さんことK様のもとへ。
ツンデレなお父さんにだいたい冷たくあしらわれ、それでも毎回構わずにはいられない社長。
K様は社長が来たら来たで冷たくあしらうくせに、いないといないで寂しそう。

そんなどっちつかずな関係のふたりですが、カラオケタイムでは仲良くデュエットでイチャイチャ。
本当に微笑ましくて素敵な関係です。

この先もまだまだ元気でいてね、お父さん。
いなくなったら社長丸山が弱っちゃうから・・と願う今日この頃です。

あすか

正木の家3月

カテゴリ名: 正木の家

テレビをつければコロナのニュースばかり・・と思えば、
今度はロシアとウクライナの問題で、世界中がワッサワッサしております。
そんな中、プーチン氏は認知症ではないかとまことしやかにささやかれ・・。
精神状態がおかしい・・、目つきがやばい・・などなど。
だから認知症だって?ちゃんと検査をしたわけでもないのに憶測で物事を言わないでほしいです。

正木の家の入居者様は認知症だけど、精神状態はおかしくないし、目つきもヤバくないし、
みんな素敵でハッピーだもん!
まだまだ認知症に対する偏見がこんなにもあるものかとなんだか悲しい気持ちになります。

さてさて、そんな暗い話はさておき、ハッピーな認知症の入居者様が揃う正木の家では、
節分に恵方巻大会を開催しました。まずは巻き寿司作りです。
玉子やかんぴょう、かっぱに納豆、皆様きれいに巻いていかれます。
今年の恵方は北北西。皆様、恵方を向いて(黙って)召し上がられました。
「あ~お腹いっぱい」と大満足。福を呼び込んだら鬼を払わねばということで、
正木の家にも腹が黒そうな鬼がやってきました。遠慮がちに豆を投げる入居者様。
皆様本当にやさしい…。

節分も満喫したし、正木の家は今年もハッピーな年になること間違いなし。
ハッピーな認知症と向き合って、ハッピーに暮らす正木の家は、今日もハッピー2倍です!
さて、次なるイベントは餃子大会!みんなで協力して180個の餃子を作って暴れ食いする予定。

あすか

正木の家2月

カテゴリ名: 正木の家

年が明け、増えるだろうなと思っていたコロナ感染者数、
想像したとおりみるみるうちに増えて、またまたまたの蔓延防止。
コロナによる自粛生活も3年目を迎えています。

みんな同じ立場なのだから、出来るだけ文句を言わないようにしよう!
と固く誓った決意も早々と崩れ去り、毎日文句のオンパレードが続いております。
「何処かに行きたい」 「あれがしたい」 と欲求だけが増えるばかり。
いけねえ、いけねえと思いながらも、やる気がでないのはコロナのせいだと言い訳ばかり。

そんなダメダメな私とはうらはらに、正木の家の入居者M様。
何事にもおごらず、多くを望まず、常に謙虚。
「身体が丈夫だで幸せだわナ~」
「お腹いっぱい食べられて幸せだナ~」
ちょっと病院に付き添ったでけで
「こんなに良くしてもらい幸せだナ~」
何をしていても、いつもニコニコしながら「幸せだナ~」と言ってくれます。
私たちにとって当たり前の事を、幸せな事と感じられるM様。
お話をするたびに、「なんかごめんなさい」と自分自身を反省する次第です。

私もM様のようにおごらず、望まず、謙虚に生きよう!と思います。
と簡単には言えませんが、欲と文句は減らせるようにしていきたいものです。

あすか

正木の家1月

カテゴリ名: 正木の家

あけましておめでとうございます。
年が明け、正木の家は11年目を迎えました。

元旦の初詣で早々にW様が転んだのはさておき、
今年は何事もなく皆様お元気で新年を迎える事ができました。

毎年12月から1月にかけて、体調を崩される入居者様が少なからずいるのですが、
今年の入居者様はすこぶる元気。クリスマス会でお寿司とお肉をたらふく食べ、
大晦日には年越し蕎麦、お正月にはまたまたお寿司と、おせちに社長特製お煮しめを
「 もう何も食べられない」と言う程お腹いっぱい召し上がっておられました。
中でも正木の家の破天荒女子W様は、皆様が箸をおいた後も一人で食べ続けるという、
見事な食べっぷりをみせてくれました。皆様お元気でご飯がたくさん食べられる、
こんな当たり前の事が一番幸せだなと感じる素敵な新年でした。

1月にはもうひとつお楽しみが待っています。昨年は開催できなかったお寿司大会です!
目の前で握ってもらうお寿司、またまた素敵な食べっぷりを拝めることと思います。
当たり前の毎日に時々特別を。今年も正木の家は良く食べ、良く寝て、よく遊ぶ。
そんな1年にしようと思います。

あすか

正木の家12月

カテゴリ名: 正木の家

さてさて今年も最後の1ケ月となりました。

最近の正木の家は11月に素敵な入居者様が入所され、秋の遠足があり、
12月にはクリスマス会、年が明ければお正月、お寿司大会とイベント続きで
なんだかみんなソワソワしています。

新しく入所されたN様。超元気な96歳です。
よく食べ、よく喋り、よく笑い、何をしていても楽しそう。
もう既に正木の家では癒しの存在になっています。

そんな素敵なN様が入所され、入居者様9名、合計772歳のバス旅行が決行されました。
今年のテーマは『刈谷ハイウェイオアシスで観覧車に乗ろう!』です。
昨年に引き続き観光バスを貸し切って刈谷まで。
景色を楽しみながらバスに揺られあっという間に到着です。
皆様各々選んだご飯をたらふく召し上がり、さあいよいよ観覧車。

N様、人生初の観覧車体験にずーっとにっこにこで景色を眺めていました。
皆様も怖がることなくとってもいい笑顔。
そして、なんと今日は正木の家のお父さんことK様の88歳のお誕生日でした。
皆でハッピーバースデーを唄ってお祝いです。
お父さんも一生懸命ケーキのロウソクを消してくれました。
正木の家に来て8回目のお誕生日。色々あってなんだか感動してしまいました。
やっぱり入居者様が元気で笑っていてくれる事が、私たち職員の元気の源です。

入居者様が楽しければ私たちも楽しい。ホームの中にいるだけではなかなか実感できない、
そんな事を感じさせてくれたバス旅行でした。
入居者様と職員がみんな元気で、笑顔で暮らせる正木の家がずっーと続くといいな。
そんな事を思いながら今年残り1ケ月を過ごしたいと思います。

あすか