メニュー

正木の家 H25.10

カテゴリ名: 正木の家

10/3〜4と岩手県盛岡へ行かせていただきました。3日は東日本大震災で被災された陸前高田市と大船渡市の視察。

あの日、テレビでみた黒い波が地を這うように破壊していったのがこの土地なんだと実感。風化させてはいけないと「語り部さん」が案内してくださいました。

「避難場所となっていた市役所は津波に流され、多くの人の命を奪っていった・・」

「海岸から近い道路に面した道の駅では、一番高い所に逃げた方、3人だけが助かった・・」

「陸前高田は海岸沿いに7万本の松があり、今まで幾多の災害を防いでくれたが、今回の津波では1本の松を残しすべて流されてしまった。その松は『奇跡の1本松』として復興のシンボルになっています。」

「震災から2年半経った今、平坦だった地が5メートルかさ上げされたり、行きかうトラックを見ると復興は進んでいるようだが、私たちの心はまだガレキと一緒です。」

復興のため頑張っている建設業者が東京オリンピックへと行ってしまうのではないかとの懸念も話されていました。

4日は全国グループホーム大会。テーマは「認知症のグループホームに学ぶ人間の物語」

基調講演のあと、2名の方の事例発表がありました。1例目は戦争体験者と向き合う中で、若いスタッフは兵士となり帰宅するスタッフは出征兵士として見送られた。

2例目の発表者は親族3人の方が自死で命を閉じられた看護師さんの事例でした。ご本人にとって死との対峙は、震災により呼び戻されたようです。2例とも、「その方に向き合う」ことの大切さを伝えていました。向き合うって?

その方の人生を受け入れ、その方とつながるってことかな。その方の心に湧く世界を包み込んで、関係性を育んでいくと見えてくるのでしょうか。正木の家も開所後1年半です。入居者の皆さんと向き合いながら、泣いたり、笑ったりの生活を積み重ねていくことで、目指す「大家族の正木さんち」になれるのかな。