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カテゴリー別アーカイブ: 正木の家

正木の家 8月

カテゴリ名: 正木の家

★今日はどっちだ!?

7月の前半頃から、利用者様K様が脇腹の痛みを訴えておられました。

今までは手引き歩行で歩けていましたが、歩き出すと「痛い!痛い!」と顔を歪められ、辛そうな表情をされます。

心配になり北川くりにっくを受診し、先生に抱えられながら、てんやわんやでレントゲンを撮り、骨にも肺にも異常なし。

ご本人も安心したご様子でした。

翌日の往診時にもケロッとしており、北川先生も驚いておられた程です。しかし、その後も痛みの訴えは続き、歩くとしゃがみこんで、「痛い! さすって! 」

と辛そうにされるので、職員も心配しておりました。・・・が、

左側が痛いと言っていたかと思うと、今日は右側。翌日はまた左側?!

触ると「痛い!」と言われるのですが、関係ない話をしながら触ると全く痛がらない。

職員みんなで??、

北川先生も「精神的なものじゃないかな~?。」と。

そこで、ベテラン職員さんが聞いてみました。「 Kさん。本当に痛い時だけ痛いって言わないと、本当に痛い時に誰も信じてくれないよ。」と。

するとK様、「そうだな。嘘はいかんな。」と、ケロッとした顔で言われたそうです。

 

痛いと言えば、周りの人は普段より優しくなる。そんな優しさを求めての事だったのでしょうか。

何にせよ、辛い気持ち、寂しい気持ちにさせてしまっていたのは事実です。

そこはしっかり反省!!でも、意外に策略家だったK様。そこは少し笑っておきます。

(あすか)

正木の家 7月

カテゴリ名: 正木の家

★笹の葉さらさら

7月初め、正木の家にとても立派な笹が届きました。

早速、入居者様に短冊を書いてもらおうと、お願い事を聞いてみました。

「お願い事ある?」と聞くと「特にないわ」と、なかなか願い事がでてきません。

しかし、「食べたい物ある?」「行きたいとこある?」「会いたい人はいる?」と細かく聞いていくと出てくる、出てくる。

「旅行に行きたい」「可愛いお洋服がほしい」「息子に会いたい」等々。

そして、1番多かった願い事は、やっぱり「長生きしたい!」でした。

この言葉がたくさん吊るされている笹を見ながら、そこらの若者よりもなんて夢や希望溢れる願い事だろうと感心してしまいました。

 

「病は気から!」長生きしたい!がこんなに溢れる正木の家の入居者様は、きっと病なんて吹飛ばしてしまう事でしょう。

 

(あすか)

正木の家 4月

カテゴリ名: 正木の家

★思い出はおもいで

先月末、入居者様全員で東別院にお花見に出かけました。毎年毎年雨に見舞われ、ろくにお花見ができていませんでしたが、今年は清々しい晴天に恵まれ、全員でお花見することができました。まだ満開とは言えませんでしたが、大きな桜の木の下で全員揃って記念写真を撮りました。年々ADLが低下していき、全員でお出かけする事が少なくなってきている正木の家にとって、全員揃った集合写真は大切な宝物です。

楽しかった思い出、たとえ忘れてしまっても、写真がしっかり記憶していてくれます。時々見ては思い出し、次見たら思い出せず・・そしてまた見たら思い出し。それを繰り返していけばいいのですね。忘れてしまうのならば、また新しい思い出を作ればいいのです。毎日あっという間に過ぎていく1日の中、思い出を残すという事がすっかり頭から抜けていたように思います。残したい記憶は毎日あるはず!!どんどん新しい思い出(写真)の記憶を残してそして、時々みんなで見ながら思い出話に花を咲かせようと思います。

あっ、その前にアルバムの整理から初めてみよっかな…

(あすか)

 

正木の家 3月

カテゴリ名: 正木の家

<元気の秘訣はなに?>

正木の家の恋バナ大好きK様。

私の顔を見るたびに「はよ結婚せないかんな。選びすぎたらいかんのよ」と心配してくださいます。そんなK様の好みのタイプを聞いて見ると、「キリッとした人がいいなぁ」と。そこでジャニーズ本を開き「この人は?」と順に聴いてみました。するとこんな厳しい答えが・・・

堂本光一・・・甘すぎるな

相葉雅樹・・・タイプじゃないな

櫻井翔・・・しまりがないな

山下智久・・・きどってるな

錦戸亮・・・「知らんわ」って感じだな(自分勝手そう)

木村拓哉・・・男前すぎるな

なかなか好みのタイプが出てきません。そうしてようやく見つかりました!K様のタイプ!!!

「松本潤」「この人ならいいかな!」と少し恥ずかしそうに言われました。入居者A様も松潤好きなようで、正木の家では松潤人気が高いみたいです。

こんな中学生のような話を久しぶりに聴いた33歳。「わたしはこの人がいいな〜」と一緒になってキャピキャピしてしまいました。

女性の元気の源は「いい男を見ること」!!!

これ間違いない!

正木の家 2月

カテゴリ名: 正木の家

★九十歳!九十歳!

正木の家には2名の元気な90代の入居者様がいます。お二人ともご飯をモリモリ食べ、スタスタ歩き、大きな声でおしゃべりをし、他のどの入居者様より活発です。そして、何より驚くことに、傷、ケガの治りがとても早いのです。

1月後半に、この90代の入居者様2名が転倒してしまい、ひとりは顔に5センチくらいの傷を、もう一人は左足の骨にヒビが入ってしまいました。職員たちも痛々しい姿に申し訳ない気持ちでいっぱいだったのですが、お二人ともアレヨアレヨという間に傷は治り、お一人でスタスタと歩き始められました。

「恐るべし90代!!」と職員一同ビックリです。年齢が進むにつれて傷の治りが遅くなると言われていますが、正木の家の90代には全く当てはまらないようです。

先日、「百歳で元気ピンピンな人」という記事を読みました。長寿の命運を握る鍵は「ポジティブ」「ストレスを溜めない生活」だそうです。それを見て「あ〜なるほど」となんか納得してしまいました。

なにはともあれ、いつまでもお元気で、「目指せ百歳!」ですね。

 

 

正木の家 1月

カテゴリ名: 正木の家

かなり前になりますが、ダウンタウンの松本人志がテレビでこんなことを言っていました。

「うちの親父が最近ちょいちょい変なこと言うようになって、この前なんか上海万博行ったって言ってましたから・・・」

「行ってないんですよ」

「それがあんまり楽しくなかったって言いよるんですよ」

「せめて楽しんでくれよって思いましたけどね」

俺の親父、なんでこんな事を言うようになってしまったのだろうっと深刻になるのではなく、「せめて楽しんでくれよ」と笑うまっちゃんに共感したのを覚えています。

2025年には700万人にもなると言われている認知症の介護も、こんな発想の転換があれば、あまり深刻に考えることではないのかも・・・と買ってに楽観的に考える私。

こんな笑いのネタが豊富な場所で働ける私は幸せだなぁとしみじみ思いました。時にお笑い芸人より面白いネタを提供してくれる認知症の方々に感謝!

 

正木の家 12月

カテゴリ名: 正木の家

11月、「正木の家」ではおめでたいことがありました。M職員が待望の!子供を授かりました。正木の母達も大喜び。母達は心配でしょうがないようで「私達が守ってあげなきゃ!」とはりきってくれています。

そして、M職員が夜勤の朝に騒動が起きました。入居者K様が何かを探しているのか、ひと晩中入居者様の居室のドアを開けようとしながら歩きまわっておられました。

一睡もせず朝が来て、それでも変わらずガタガタと音を立てながら、居室のドアを開けようとしていました。

そして、T様のドアを開けようとした瞬間、堪忍袋の緒が切れたのでしょう。

T様、「なんだー!」と大きな声を出してK様に飛び掛かりました。

それにK様も反撃!!

あわや殴り合いの喧嘩になりそうな所でM職員が「お願いだからやめて! 私、お腹に赤ちゃんがいるから間に入って止められないの!」と叫びました。

それを聞いたT様。

ぱっとK様から離れ、「それはいかんな。大事な体だからな。」と微笑み居室に入って行かれました。

そしてK様も「そうだな。」と居室に戻って行かれたそうです。

とんだ騒動が心温まる結末を迎え、職員皆「ホッ」と胸をなでおろしました。

 

そして、この話にはまだ続きが…

朝の申し送りでこの話を聞いた正木の母M職員。「これみんな使えるねー。またこういうことがあったら(出来ればあってほしくはないですが)みんな赤ちゃんがいるって言えばいいんだよー。私も言っていいかな~。私なんて一番リアルじゃない?」っと自分のお腹をなでなでなで???

騒動を自虐ネタで笑いに変える。やっぱり母にはかないません(笑)

 

 

あすか

 

いつまでも現役

カテゴリ名: 正木の家

先日、正木の家のお習字大会を行いました。
暖かい日差しの差し込む一回のパブリックホールでお習字セットをセッティング。
お題は「秋の里」。
字の上手な職員さんにお手本を書いてもらい、さあスタートです。

男性のT様、K様は太い文字で力強く書かれ、得意げに何枚も何枚も書かれておられました。
女性のU様は複写がとてもお上手で、お手本をしっかり見ながら一画一画丁寧に書いておられ、A様は、「わたし書けないわよ〜」と言いながらも書き始めると、クスクス笑いながら楽しそうに書いておられました。

そして、最年長94歳T様!!
ご主人の会社を、ご主人亡き後も必死で守って来た逞しい女性です。
正木の家でもお金、給料、従業員、税務署の事と心配がたえません。
そんなT様の書いた里の秋は・・・。

「里の税」!!!!!!
やっぱり心配事が絶えないようです。
みんな大笑いでしたが???。

 

あすか

たまにはいいよね

カテゴリ名: 正木の家

先月、たまにはいつもと違った食事をと思い、昼食にお好み焼き&焼きそばを作りました。

テーブルの真ん中にホットプレートを置き、入居者様の目の前でジュージューと音を立て、ソースの匂いをプンプンと漂わせながら作りました。
すると、リビングのベットでお昼寝をされていたT様がむくっと起き「いい匂いだなぁ~」と一言。
いつもは起こしてもなかなか起きてくれない事の多いT様ですが、眠気を覚ましてしまう『ソースの匂い』。恐るべし・・です。

出来上がると皆様モクモクと食べ続け、男性陣はお好み焼きを5枚!(小さ目ですが…)も召し上がり、いつも小食のA様も焼きそばをおかわりしておられました。
栄養バランスの取れた食事はもちろん大事ですが、こんな食事もたまにはいいですよね。
次回はマックのハンバーガー大会を計画中(*^_^*)
あすか

正木の家の七夕まつり

カテゴリ名: 正木の家

8月の正木の家は高校野球観戦に花が咲きました。
それぞれ地元の高校の試合では熱心に応援され、勝つと「わぁー!!」っと歓声を上
げて喜んでおられました。
いつもは全く野球に興味を示さない入居者様まで「大阪勝ったー?」と言われる程で
す。
特にT様は毎日のようにテレビの前のソファで真剣に応援しておられました。
山形の高校の試合では、「嫁さんのところだから…」と応援し、勝つと、「俺の女房
が喜んどるわ」と嬉しそうに言っておられました。

T様は時折、思い出したかのように奥様の話をして下さいます。
そして最後は「さみしいなぁ~」と一言。いつも笑顔で冗談を言って笑わせてくれる
T様も、どこかでさみしい思いを抱えているのでしょう。
奥様の代わりにはなれないけど、寂しさを紛らわせる事ならできる!!介護者として
出来ない事に目を向けるのではなく、私に何が出来るだろうっと考えていけたらいい
のかなっと思いました。
さて、T様に何が出来るかなぁ~。
彼女気取りでデートでもしよ~かぁ~なんて考え中です。
(あすか)