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カテゴリー別アーカイブ: 今おもうこと

今、おもうこと 26年11月

カテゴリ名: 今おもうこと

先日の新聞に、「徘徊」→「ひとり歩き」といいかえませんか?という記事がありました。
広辞苑によれば、徘徊とは「どこともなく歩き回ること」とありますが、認知症の方が歩き回るのは、帰宅や買い物など、それなりの目的や理由がある・・・。本人の立場から見た言葉を使い、外に出る気持ちを理解しようという狙いでした。

私たちがヘルパーの資格を取った時の教科書には、認知症ではなく、地方という表現が使われていました。それから10年。
認知症という言葉がすっかり定着したばかりか、専門職のみならず広く一般の方にもずいぶん正しく、その意味が伝わるようになったと思います。
であるならば、徘徊をひとり歩きと言い換えるように努めていけば、さらに幅広く認知症に対する誓いが深まるかもしれませんね。

今月5日には、東京で認知症についての国際会議(主要7カ国)が開催されました。
今や世界レベルの問題ということで、早期診断や地域による支援体制についての議論されたようです。
なにより世の中を動かしている現役世代、わけても政治や経済に影響力のある立場の方々が、いずれは自分の身に起こることだと意識し始めたから、きちんと議論する場ができたのではないでしょうか。

「子供を叱るな来た道だもの、年寄りを笑うな行く道だもの」

 

寒くなります、お身体を大切にお過ごしください。

 

丸山秀樹

今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

先月末、10年近く菜の花に勤めてくださったヘルパーさんが、 80歳で退職されました。
担当の利用者様を引き受けてくださって以降、体調不良等による休みは一度もなく、週に4〜5勤務というスケジュールを難なく消化してくださいました。
本当にお疲れさまでした。
菜の花には他にも70歳代のヘルパーさんが5名在籍され、毎日のように活躍されています。有り難いというか、頭が下がるというか、とにかく感謝!です。
昨今、介護人材不足がかなり深刻化している・・といった話をよく耳にします。
サービスを希望される方は増える一方、担い手の確保が困難になっている訳です。
理由は色々あると思いますが、それなら、元気な高齢者の方々に活躍してもらえる仕組みを、世をあげて考えるべきだ!とかなり真剣に感じます。

介護サービスはもとより、寄り合い所でも、喫茶店や食堂でもかまいません。
給料の額も充分・・という訳にはいきませんが、先細る年金の足しにはなる筈。
なにより毎日、仕事やする事があるというのが、元気な老後を送る秘訣だとか。かく言う私も生涯現役を最大目標にしています。
長年培われた先達の技を、少し支援が必要となられた方々のために生かして頂く場所を、一日も早く設けたいと思います。お元気でお過ごしください。        丸山秀樹

今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

台風十一号が日本列島を横断中の日曜日、窓を揺さぶる風や雨音を聞きながら原稿を
書いています。

この数年、ウナギが食べられなくなるのでは・・というニュースをよく耳にします。
とくに昨年は稚魚(シラスウナギ)が不漁で、価格も一気に高騰したようでした。
川を下りグアムの沖合で産卵、幼生は海流に乗ってまた日本の河川にたどり着くと言
われていますが、生態ははっきり分かっていません。

子供の頃、近くの川でミミズを餌にして立派なサイズのウナギを釣ったこともありま
したし、田んぼの用水にタモを入れて捕まえたりしたこともありました。なので、野
生のトキやカワウソに肩を並べるような希少生物となった気がしないのですが、上昇
一途のうな重の値段を見ると、やはりそうなのかもしれません。

うなぎに限らず、シャコやエビカニ、アサリや蛤に至るまで、美味しい海辺の食材は
食べ尽くされる傾向にあるような気がしますが、こうやって時々台風のもたらす大雨
が、川の養分を大量に海へ流し込み、漁師も船を出せずに休むことなどが、美味しい
資源の養育につながっているのかと思います。
災害になる程では困りますが、時々は必要な自然のサイクルですね。

旅程変更を余儀なくされた方々には残念な夏休みでしたが、後半は晴天続きとなりま
すように!

丸山秀樹

今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

「梅雨明け!」というニュースもそろそろかなと、公園の樹々の間から時おり聞こえ
る蝉の鳴き声に、夏を待つ気持ちが揺さぶられます。今年は冷夏という予想も出てい
ましたが、どうやら平年並みの暑い夏になるようで、夏好きな私としてはちょっと嬉
しい気分です。

幼い頃のことを思い出したりする時間が多くなってきたのは、単に年を取ったから
だ!と、どこからか指摘されそうですが、仮にそうだとしても、純粋な気持ちで毎日
起きる出来事をながめていられた日々に想いを巡らせるのは、悪くないように感じま
す。

特に夏の想い出はいいですね。

もちろん冷房や除湿器もない時代でしたが、井戸で冷やしたスイカを切ってもらうと
きの気持ちや、蚊帳を吊ってもらった部屋で、夏休みに遊びにきた遠方のいとこと、
ふざけあいながら一緒に寝たときのことを思い出すと、おでこのあたりにとても涼し
い風が吹き渡るように感じます。

ずいぶん遠くなってしまったうつろな輝きを夢見ながら、毎年夏が訪れる前の今頃に
なると、今年はどのようにして夏らしい時間をもとうか?と考えたりもするのです
が、追われるままに過ごしてもう何年もたちます。
学校もそろそろ夏休み!
皆様、どうぞ素敵な夏をお過ごしください。

丸山秀樹

今 おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

平成23年5月に行った10周年記念行事の席で皆様に約束したことのひとつに、若い世
代のスタッフに事業を継承できるようにする・・というのがありました。
自分でも現場に入り、利用者が望む介護や、スタッフの苦労などを肌で感じることは
大切だと思っています。
それよりなにより男性ヘルパー希望の利用者に対応できないというのが本当のところ
で、いつもアタフタしています。

小規模事業者の世代交代が難題であることに説明の必要はないと思いますが、どなた
様にも命の限りはありますから、覚悟を決めて対処しなければなりません。
(とは言っても 準備すらできていませんが・・)この1年くらいは、仕事をスタッ
フに任せ、何も予定のない日を作るようにしています。

それで始めたのが魚釣りなのですが、昨年暮れに大物を1本仕留めてからは、自分で
も可笑しいくらいのハマりようです。枕元に釣りの本を置いたまま寝てしまうことも
しょっちゅう。
先日は2時起きで福井まで出かけた甲斐があって、神様が少しだけ微笑んでくれまし
た。

丸山秀樹

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今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

介護事業所の中には、「今月の営業目標は○×!」とか、「 新規利用者獲得○○件」  あるいは「昨年対比 ○○%アップ」のような、営業目標を掲げて頑張っているところもけっこうあります。
事業所を運営する経費や、 人材募集に要した費用。はたまた各種手当や賞与、 福利厚生に至るまで、 昨年よりも今期はもっと内容をよくしよう!という熱い思いの裏返しでもあるわけで、 とても大切なことだと思います。

もちろん菜の花だって営利法人なので例外ではありませんが、 なんか違和感を覚え、はずかしながら事業所開設以降、これまで一度も冒頭のような目標を立てたことがないんです。
もとより事業計画をきちんと立てたこともないので、達成率などという計算もできないのですが・・。
経営コンサルタントの先生が営業に来られたこともあったのですが、毎日ヘルパーに出ているうちに連絡が来なくなってしまいました。

開設当初も今も、規模の差こそあれ、経営自体は決して楽ではありませんが、大勢の素敵なスタッフの、たくさんの一生懸命に支えられて事業が成り立っていることだけが真実です。
なので、私の大事な仕事は、ソロバンで何かを計算するのではなくそんな素敵なスタッフの一生懸命を、絶対裏切らないように努力することしかないんだろうなと、この頃強く思っています。      丸山秀樹

今おもうこと  H26.4

カテゴリ名: 今おもうこと

2001年8月に創刊したへるぱあさんネット。現在は菜の花通信として発行していますが、制度や置かれている環境が変わったり、大きな災害が起きたり、ときには身近な出来事に感心し
たり・・・。
都度、 心に浮かんだ想いや風景を文字にしてお伝えできれば・・ともがいてきました。タイトルや紙面構成の変更、スタッフの寄稿に支えられながら今日まで、 すでに13年の歳月を数えます。
発行はおおよそ月に一度のペースですから、のべ150回近くになるでしょうか。
少々マンネリ化してきていることは否めず、 新年度ということもあって今月号より紙面を刷新しました。正木の家、松原のいえなどの施設運営に加え、新年度からは(仮称)かなやまの家の計画も始まります。
事業部やそこに関わってくださる人の数が増えるにつれ、 同じ会社なのに他の部門では何が起こっているのか分からない・・・。そんな状態になるのは極力避けたいと思います。また、いつまでも同じ人が寄稿するのではなく、若いスタッフに新しい視点で日々を綴ってもらえたら、 そんな素敵なことはありません。
新しいスタッフも増え、地域福祉サービスの一翼を担う!が菜の花の使命と胸を張って言えるように、新年度も頑張っていきたいと思っています。日ごとしに暖かさも増し、活動しやすい季節を迎えます。
新年度も変わらずお力添えを賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。 丸山秀樹

今おもうこと  H26.3

カテゴリ名: 今おもうこと

事務所の窓越しに見てもわかるほど、線路沿いに並ぶ桜の枝先が赤く膨らんできました。春もいよいよ本番間近ですが、朝夕の冷え込みや花粉症対策で体調管理も大変な季節です。
毎日ありがとうございます。皆様おかわりありませんか。

原稿を書いている今日は3月11日。3年前の震災がもたらした過酷な現実に対し、ほとんどの問題について未だ解決の糸口すら見出せていないのが本当のところではないのかと、新聞の特集記事を読みながら痛感しました。
さりとて復興支援の物資を購入するほか私に出来ることも見当たらず、せめてもの思いで、未来のことについてちょっと視点を変えて考えてみました。

もとより日本は火山列島で、極論を言えば絶対安全な場所などありません。
生命の存続も含め、いつどんな場面で天変地異による試練に遭うかは、人が伺い知るところではないわけです。
ならば。

そんな事態に遭遇しても生き抜けるよう、自己責任でサバイバル術を少しずつ身につけてはどうでしょう。地震か、火災か、水害か、なにが災いするかは不明なものの、命があれば次の行動に移れます。

四季折々の美しい変化や山海の幸に恵まれている日本ですが、そんな好条件も時として牙をむきながら生命を脅かす魔神と化します。
災害に見舞われ、漆黒の闇の中で夜明けを待つために何をどうしたらよいのか。
茫然としながら援助の手を待つより、手近なもので火をおこしたり水を確保したりする術を身につけ、命を守るために対処するのはとても大切なことのように感じます。
(ほんの数十年前までは、皆さん普通の生活手段として取り入れていたことだったのでしょうけど・・)

自然を敬い、知恵と少しの道具を使って命をつなぐといえばサバイバルと言えますが、有史以前から人類が生きのびるためにやってきたことですよね。連綿と続いている技の遺伝子、ボタンやスイッチを押して生活することに慣れすぎてしまった私たちの体にも、きっといくらかは残っている筈です。

いよいよ躍動の季節到来!
引き出しの奥にしまってあった十得ナイフをリュックに入れて、野山に出かけるところから始めてみようと思っています。
素敵な春。皆様どうぞお元気でお過ごしください。       丸山秀樹

今、おもうこと  H26.2

カテゴリ名: 今おもうこと

雪に見舞われたり、氷点下の朝が続いたりと、立春を過ぎて尚、寒さが増しているようにも感じますが、陽射しは日増しに力強くなり、春が確実に近づいてきているようです。まだまだ手袋やコートを手放せない日が続きますが、皆様お変わりありませんか。
日中の移動に車を利用することが多く、車内で聴くラジオやCDの音楽は欠かせないものとなっています。そんな毎日、普段はほとんど聞き流しているラジオの音楽に、ふと耳を奪われたりする瞬間があります。
記憶に残る映像や、遠い昔に刷り込んだ感情などを、流れる音楽が思い出させてくれるといえばわかりやすいでしょうか。仰げば尊し♪を聴くと卒業式を思い出すようなものかもしれませんね。
過日、耳に残ったのは「ふるさと♪」という曲でした。
誰にだって生まれた場所はあるし、その場所を含めた家庭環境は、たとえ短い期間だったとしても、やはり故郷そのものでしょう。その後の人生において、結婚して引越しをしたり、仕事の都合で転勤になったり、意図するところとは別の事情で転居せざるをえなかったり・・・。
ままあることだと思います。
原稿を書いている今は、折しも東京都知事選の最中。故郷を捨てたくないのに捨てざるを得ない状況におかれている方々の切実な想いが、民意に反映されることがあるのだろうか?と少しいぶかったりもします。
自身の少年期、ウサギこそ追えなかったものの、小鮒は毎日のように釣って遊びました。田園地帯に変わりませんが、今では川のほとんどにコンクリートの蓋がついて、おもむきは変わってしまったようです。
その後、就職で東京、子どもができて八ヶ岳と、それぞれ10年近い時間を過ごしましたので、当時の環境や、都度お世話になった方々の顔を思い出しながら、住んだ場所を「ふるさと」と呼べなくもないのかなぁと、懐かしさ半分ですが感じたりもしました。
我が人生、いくつになっても開拓途上でありまして、こころざしを果たしていつの日にか帰るべき場所がどこなのか、いまだ見当もつきませんが、毎日ひたひたと、生きるために懸命に暮らしている方々の多くは、もしかしたら同じような心境なのかな。地図にもないけど、心の奥にある大切な場所。そこを想う人々の気持ちこそが「ふるさと」だとしたら、ちょっぴり素敵だなぁ・・なんてツラツラと思いました。ほんの2分半のことですが。
春はもうすぐそこまで来ています。どうぞお元気でお過ごしください。       丸山秀樹菜の花

今おもうこと H26.1

カテゴリ名: 今おもうこと

新しい年が始まりました。例年のことですが、元旦からお仕事を引き受けてくださった方々には、改めてお礼申し上げます。暦の上ではまもなく大寒。寒さも一段と厳しくなりますが、本年も変わらずご活躍くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

私の元旦は松原の泊まり明けでしたが、ちょっとは正月らしくしようと思い、入居者の皆様とお屠蘇で新年を祝いました。自身のことで恥入りますが、毎年少しずつ旧年と新年の区別がつきにくくなり、歳と共に感性や情緒が鈍化しているのかなぁと顧みたりします。正月三ヶ日ぐらいでしたか、お店もデパートもしまっていて、せっかくもらったお年玉を使う場所もなく、家でカルタをめくったり凧揚げをしたりしたのは、もうずいぶん昔の話になってしまいました。当時、お店がしまっていたせいもありますが、年末からお正月にかけての気分の変化や高揚は絶大で、子どもながらに「今年はぜったい○○するぞ!」みたいな決意を新たにしたものでした。ひるがえって昨今、元旦でも食料品や日用雑貨を買うのに苦労することは皆無となり、普段同様の生活ができます。自身の感性が鈍化してしまったこととは無関係かもしれませんが、暮らしの中に年越しとかお正月といった風情が少なくなってしまったのは事実だろうと思います。

今の事業を始めてみて実感したことですが、地下鉄やバスの運行、ホテルや旅館も同様、介護という仕事に盆や正月がないのは事実です。ましてや医療機関など、人命に関わる仕事に携わっている方々にとっては、元旦と普段の日に差があってはいけないわけで、何やら一員としての責任の重さを感じたりもします 。超高齢化社会と言われて久しいですが、この先、日本の人口構成も変化し続け、およそ4割の人が 75歳以上となることを予測しています。当然のことながら、医療や介護を要する人も増え続けるわけですが、正月返上でそこに対峙してくださる人がいったいどれほど必要となるのか??。正月に限らず、少し手を止めて、自分の来た道や行く末をじっくり眺めたりするのはとても素敵なことだと思います。新たな1年を迎える節目を、そうやって心静かに過ごせるなら尚ありがたいですが、仕事で少し後回しになったとしても、営業している店や地下鉄同様、今の時代は仕方がないのかもしれませんね。

なにはともあれ、新たな年。今年も1年どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹