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カテゴリー別アーカイブ: 今おもうこと

ヘルパーのつぶやき  H25.12

カテゴリ名: 今おもうこと

お世話になっている福祉用具の会社の方が、介護用ロボットスーツの試作品を持ってきてくださいました。それを身につけると、少しの力で相手のからだを持ち上げたり、移乗したりができるというものだそうで、試着もさせていただきました。

将来的には着た人の呼吸の強さで操作することになるそうですが、この日は横でボタンを押してもらってのお試しです。せぇの~、で操作をしてもらうと、腰を誰かにうしろから持ち上げてもらっているような、同時に太もも部分もサポートされているような感じ。

たしかに、これが普通に使いこなせるようになれば、腰痛防止の強い味方になりそうです。

ロボットといえば、数年前、自動尿取りロボットをいちはやく使われたご家庭がありましたが、あと始末がけっこう大変で、何よりも使われたご本人の拒否が強く、すぐにやめてしまったことがありました。そりゃイヤですよね、オムツの中で機械が動いてオシッコが吸われるなんて。

私たちが後期高齢者になるころの、近未来の介護業界はどうなっているのでしょう。みんなが幸せになれるロボットが完成しているといいですね。   (玉)

今おもうこと  H25.12

カテゴリ名: 今おもうこと

朝晩の冷え込みも厳しくなり、年の瀬間近!と実感する時期になりました。何かと気忙しい毎日ですがお変わりありませんか。
今年も皆様のお力添えで、大きな事故なく1年の終わりを迎えられそうです。ありがとうございます。改めて心よりお礼申し上げます。

今春から始まった新たなサービス付き高齢者向け住宅の計画については、この場でも何度かご紹介させて頂きましたが、先日久しぶりに、施主さんとその後について話をする機会がありました。現在、既存の建物に入居されている方々と立ち退き交渉の最中で、融資の為の事業計画書も取引金融機関に提出されたとのことでした。完成予想の平成27年度分整備補助金については、まだ予算化されていないため、実行するか否かの最終決定は来春頃になると思われますが、いずれにしても実現に向けてコマが回り始めた感じです。

現時点の計画では1階が食堂とデイサービスを兼ねた大浴場、多目的相談室と事務所。2階以上が居住スペースで7階建、50室超の規模です。すでに既存の訪問介護利用者さん数名からは、「完成したら俺も世話になるわ!」と、嬉しい言葉を聞かせてもらったりしていますが、とにかく責任重大です。

4年前に開所した「松原のいえ」は、「誰かが居れば安心して住み慣れた場所で暮らせる」というコンセプトを具現化したものですが、利用料が安い分、宿直という形の、スタッフの献身的な労力によって成り立っていることも事実で、かく言う私も週に2回程泊まっています。入居者の自立度が年々低下するのは不可避で、いずれは看取りまでと考えているのですが、そうなれば夜中も介護が必要・・・という事態も避けられないでしょう。

入居者や家族は安心するでしょうが、来る日も来る日も、その「安心」を支えるのは「マンパワー」なんですね。

おそらくこの先も、日本の高齢者は予想通り増え続け、要介護者も増加することは間違いないでしょう。国主導という側面もあって、都市部では今後もサービス付き高齢者向け住宅など、高齢者の受け皿整備は進むものと予測されます。でも、いくら器があっても、つまるところ支えるのは人です。自分自身のリタイアがいつ頃になるかは想像つきませんが、そのときでも、支えてくださる方々がきちんと集える仕組みであり続けられるよう、より一層智恵を絞らないと・・・と、最近よく考えるようになりました。

大きな山をスプーンで崩していかねばならないような気持ちですが、新しい1年もたゆまず歩もうと思っています。

よい新年をお迎えください。        丸山秀樹

 

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今、おもうこと H25.11

カテゴリ名: 今おもうこと

毎年この時期になると、2カ月綴りカレンダーの残りがなくなったという表現を用いながら、今年という時間の区切りが迫っていることを記してきました。

仕事や家事・育児や親の介護など、人それぞれ立場の違いこそあれ、日々の暮らしは変わらず、おそらく来年も続いていくのでしょう。区切りというよりは振り返りの気分ですが、過ごした時間をちょっと眺めたりするのは、この時期ならではのような気がします。

 

私にとって、今年はかなり激動の1年でした。

 

昨年から介護手間が急に増えた父を見送ったのが2月。ふとしたきっかけからサービス付き高齢者向け住宅の計画が始まったのが3月。7月には事務所立ち退きの話が出て移転先探し。9月にはドクターから認知症対応型デイサービス設立の打診あって企画書作り。

10月には事務所移転・・。

 

さすがに年内はもう大がかりな出来事はないでしょうが、予期せぬことの連続だったなぁと思います。その都度、様々なご縁やスタッフの協力など、絶妙のタイミングで今日までなんとか乗り越えてこられましたが、かかる費用や労力も半端なく、まさに波瀾万丈。

深く記憶に刻まれた1年となることでしょう。

 

新しい事務所はオートロックで空調完備。電話やパソコンのケーブルも目につかないようなシャレた事務所でこの原稿を書いていますが、まさかこんな展開になるとは!

センタービルで迎えた今年の正月には夢にも思っていませんでした。

 

とういうよりは、予期せぬ出来事の連続が、今を生きていることの証しなのかもしれません。うれしいことも悲しいことも楽しいことも大変なことも、すべて命があって生きられる環境があればこそ、そこで初めて感じられることです。

 

歌の文句ではないですが、「来る日も来る日も苦労の連続。楽しいことなど何ひとつない!」っていう人生だって、生きているから感じることなのだろうなとしみじみ思います。

 

街にクリスマスソングが流れ、コートの襟を立てて歩くようになるのも間近。

生きにくい時代・・と言われて久しいですが、連綿と繰り返す日々に続く「明日」は、あるいは予期せぬほど素敵な展開になっているのかもしれません。

 

予期せぬ出来事の連続だった1年の締めくくりには、ひとつ宝くじでも買ってみましょうか? 寒さもこれからが本番です。どうぞお元気でお過ごしください。

今、おもうこと  H25.10

カテゴリ名: 今おもうこと

街のあちこちで金木犀の香りに出会える時期になりましたが、どうにもこの蒸し暑さでは「季節の移り変わりを感じる・・」といった表現がしにくく、日本もいよいよ熱帯気候になりつつあるのかなと感じます。気温の変化に洋服を合わせるのが大変な毎日ですが、皆様お変わりありませんか。

 

もちろん私たちも含めての話ですが、医師やケースワーカー、ケアマネージャー、介護士など独居高齢者の対応をしている専門職はよく、「在宅生活はもう限界・・」という表現を用います。食べられない、出せないなど継続した医療行為が必要な場合は別としても、独居在宅生活の限界を感じさせてしまう要因は多種多様で、支援に入ってくださっている皆様も日常的にいろいろ実感しておられることでしょう。

 

とくに認知症高齢者の場合、同じものを買ってきたり、支払いがうまくできなかったりなど、日常生活での困りごとが発生しはじめ、その限界も間近と感じて、関係者は一生懸命受入施設を探したりします。私たちが運営する高齢者住宅やグループホームも、そんな方々に不安なく過ごしていただくための施設ですが、先日、ある取り組みを知って「ほうっ」と感心ました。

 

「認知症買い物セーフティーネット」というその取り組みは、お店や地域の皆さんに認知症という病気のことを知ってもらい、理解していただくことで、買い物を通して地域の中で認知症の人を見守る支援の輪を作っていく取り組みです。

認知症といえども、まずお元気で足腰も丈夫。長年続けてこられた日常生活動作はしっかりしていて、覚えていたり判断したりすることに少し支援があれば、まだまだ住み慣れた場所で生活できるレベルの人もけっこうたくさん居られます。

 

お店や出かけた先で、知識に基づいた少しの支援があれば、その地域で安心して暮らせるというわけです。一定の研修を受けられた方がいるお店には、こんなステッカーも貼られます。

 

高齢者受入施設の整備は、国を挙げてその増強に取り組み中ですが、地域ごとにそんな支援の輪が広がれば、狭い箱に押し込められて余生を過ごす時間も、もう少し減らせるのかもしれません。実家に帰った折、黄金色に色づいた水田の脇で、嬉しそうに立ち話をしているおばあちゃんたちを見ながら、そんなことを思いました。

秋もいよいよ本番。どうぞお元気でお過ごしください。

今、おもうこと H25.9月

カテゴリ名: 今おもうこと

暑い暑いといっている間に八月も過ぎ九月も半ば近く。まだまだ過ごしにくい毎日ですが、朝夕には涼しい風も吹いて季節のうつろいを感じます。酷暑だった日々の疲れが出やすい時期ですが、皆様お変わりありませんか。

私事、目先の仕事に追われる毎日は相変わらずですが、8日の早朝には東京五輪開催決定のニュースも耳にし、おろおろしている自分より先に、またひとつ新しい時代が回り始めるんだなぁと実感した九月初旬でした。

 

過日、中区のあるドクターから連絡があり、次のような相談をされました。

普段ドクターに対しては、自分の健康状態も含め、こちらから相談をすることがほとんどなので、連絡をもらったときは正直ちょっと驚きました。

認知症専門医でもある先生曰く、「地下鉄に乗って診療に来て、薬も処方して帰す。でもそれ以外の時間は何をどうして生活しているのか、まったくわからない。そもそも診療室に来るときは緊張して一番よい状態で来る。ところが診療室を出たとたんにおかしなことを言い始めて、看護師が報告してくるようなこともある。自宅では薬も服用できていないかもしれない。こんな医療を続けていても、医療費だけ膨らんで国家財政が破たんするだけだ!」

 

概ねそんな内容の話しのあと、「今後も増え続ける認知症患者に対しては、早期発見・進行抑制のための日中活動などを積極的に進めていく必要があり、私も実践例としていくつかの事業を始めているが、住み慣れた場所での生活維持のためには、やはりその地域で支援するのが一番。

そこで、中区においては、君のところでそんな役割を担うつもりはないか?」

 

日頃からこの地域の介護支援ニーズに対しては、積極的に参加してきたつもりですし、皆様の奮闘努力のおかげで、利用者の在宅生活が継続可能となっているケースもたくさんあります。国が進めようとしている地域包括ケアの大命題も、医療・福祉連携となっています。ドクターの目指すところもまさにそこの具現化でしょう。

 

具体的には認知症対応型の通所介護サービスで、日中の生活支援を通じ、病気の進行を抑制するというような仕組みです。ただ一事業所が踏ん張ったところで、どれほどの成果が得られるのか?人材は確保できるのか?収支はどうか?

ことの重大性や意義は充分理解できますし、地域のニーズに対する受け皿として事業所を成長させるための方策としては、おおいに検討に値する話だと思います。

 

まだ結論を出すまでには至っていませんが、しばらく胸を砕く日々が続きそうです。

少しずつ秋の気配も深まり、過ごしやすくなりますね。どうぞお元気でお過ごしください。   丸山榮出樹

今、おもうこと H25.8月

カテゴリ名: 今おもうこと

8月に入って以降、うだるような日々が続いています。

スポーツ選手でさえ練習を休まねばならないような酷暑の中、連日の業務本当にお疲れさまです。毎日飲んでは汗かいて・・の繰り返しですが、皆様おかわりありませんか。

トピックスコーナーでもご紹介しましたように、この秋、菜の花事務所を移転することになりました。7月半ば過ぎに管理事務所より連絡があり、設備の老朽化と耐震強度不足等の理由から、今期契約限りで全戸更新しない旨の説明でした。

平成14年春、1台のファクシミリとコードレス電話で始めた事業所です。お金もないので机や本棚、はては照明器具まで自作という事務室でした。実施記録も、コピー用紙に印刷したものを2枚合わせ、間にカーボン紙を挟んで書く・・という、恐ろしく原始的な方法で作って利用していました。やっていることは今とそう変わりないのですが、思い返せばとても懐かしい気持ちになります。

私自身、介護の仕事についてはまったくの素人でしたし、創業して2年あまりは、家賃や給料支払いのために、ホームページ制作や印刷物デザインの業務を必死でこなしていました。

まだ40代で体力もあったからだと思うのですが、当時は1週間分の着替えを持ち込んで、風呂付のこの事務所に泊まり込んで仕事をしていました。(その風呂場も、今は増え続ける書類の保管庫になっています。)そうこうしているうちに、利用者や登録してくださるヘルパーさん、スタッフが増え、介護事業所として機能するようになったというわけですが、振り返ってみれば、まさに奇跡というよりほか、言葉が見当たりません。

以降、多くの皆様のお力添えで、すでに施設もふたつ運営する事業所となり、さらに新しい施設の計画も着々と進んでいます。

予期していなかったとは言え、12年近い月日が過ぎた今、あらたな事務所に移る機会を与えられた今回の件、もう一度初心にかえって精進しなさい! と天から声をかけてもらっているような気もします。

なにより、自分がいつまでも先頭に立っていられるわけではありませんので、次世代のスタッフが安心して仕事に取り組めるような事業所にしていかないといけませんね。

 

まだしばらく暑い日々が続きそうですが、お体に気をつけてお過ごしください。

 

丸山榮出樹

今おもうこと H25.7月

カテゴリ名: 今おもうこと

線路沿いの公園でセミが鳴き始めました。今年は梅雨入りも早かったですが、
明けも例年より早く、この先しばらくは強い太陽の陽射しと向き合わなければなりません。
夏本番。汗と紫外線対策で、毎日のケアは普段にも増して大変ですが、皆様お変わりありませんか。

インターネット配信のおかげで、事務所に居ながらにして介護関連のニュースを読むことができますが、そんなニュースのひとコマ。内閣府の調査(昨年秋)では、今後自分が認知症になる可能性について、55歳以上男女の34.9%がまったく感じていないそうです。

調査は全国の男女3千人を対象に実施されたもので、認知症になる可能性については、「まったく感じない」に続き、「まれに感じる」28.3%、「ときどき感じる」25.3%、「いつも感じる」は5.7%とのことでした。

また最後を迎えたい場所についての質問では、「自宅」が54.6%で一番多く、「病院などの医療施設」27.7%、「特別養護老人ホームなどの福祉施設」4.5%と続き、整備が急速に進んでいる「高齢者向きケア付き住宅」は4.1%だったそうです。

大半の人は認知症にもならず自宅で最期まで暮らせる・・と想像しているってことですね。(日本の超高齢社会の未来が本当にそうなるとよいのですが。)

かくいう私も先月55歳となりましたが、目先の雑事に追われるばかりで、落ち着いて老後を考えるなど夢のまた夢。「死ぬまで働く!」を口実にして、かなり楽観的に生活しています。

 

現在契約している利用者さんの中でも、要支援の認定を受けながら、コツコツと長年続けてきた仕事を継続されている方や、趣味に打ち込んでおられる方など、生涯現役だなぁって感動させられるケースもけっこう多いです。誰しもいつまでも元気で過ごしたいと願っているでしょうし、できれば認知症などの病気にはなりたくないと思っている筈ですが、一説によれば認知症と診断される人の数は増加の一途だとか・・・。

先のことは誰にもわかりませんし、起きてもいないことを心配するより、今日1日を笑って楽しく過ごすことに力を注ぐべきだと、この頃すごく感じています。

 

夏の太陽は容赦なく照りつけますが、それもこの季節ならではのもの。

ポジティブシンキングでこの夏を乗り切りたいと思っています。どうぞお元気でお過ごしください。                  丸山榮出樹

今おもうこと:H25.6月

カテゴリ名: 今おもうこと

梅雨入り宣言直後からの好天続きで、なんとなく得したような気分で過ごせましたが、やはりヘルパー泣かせの雨の季節。この先、梅雨後半に大雨続きで水害も・・なんてことにならないとよいのですが、本番はまだこれからですね。過ごしにくい日々が続いていますが、皆様お変わりありませんか?

 

先日、世界的にも著名な建築家が東日本の震災で自身の価値観を根底からくつがえされ、建築物を「作品」とか「アート」と呼ばせてきた過去を引きずる自身をリセットし、建築家の存在理由を根底から問い直した・・というテレビ番組を見ました。
その建築家が手掛けた仙台市福田町南仮設住宅にある「みんなの家」は、切妻屋根の木造平屋建て。中央に暖炉、小上がりや壁際に作り付けられた椅子には手作りのカラフルな座布団が並び、壁には子どもたちが描いた絵が飾られていました。
(先頃、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞したとのこと。)
宿直中でしたがとても興味深く、ついつい最後まで見てしまいました。

 

事務所にはほとんど毎日のように、高齢者向け住宅や有料ホームの案内が届きます。過去、実際に独居生活困難となられた方を紹介したケースもありましたし、今進めているサ付き住宅「かなやまの家」の検討が始まってからは、数多くの内覧会にも参加しました。
現在、私たちが運営する施設も含め、安心とかやすらぎの文字をカタログに印字することは簡単ですが、ほんとうに必要とされる暮らしの場がそこにあるのか。内覧会の帰り道、決まってそんな疑問が胸中に膨らむのを覚えました。
報道で知る限りで恥入りますが、避難所生活においても、人間らしく生きたいと願う人々は、空き箱を食卓として笑顔で食事を楽しもうとします。あるいは仮設住宅の狭間でミニコンサートを開こうと尽力されます。極限状態でも人々は集まり、何らかのコミュニケーションを交わそうと試みる。

目頭が熱くなるようなそんな感動的な姿を幾度も見かけたはずなのに、いざ高齢者のための・・という冠が付くと、そこは提供する側の都合優先の場所になってしまっていないか・・。
最低限の安全確保とベッドしかない家に共同のリビングルームをつくる。
ここまではたいていどこでも同じです。
そこに行くと人々が自らの意志でソファやテーブルを囲み、あるいはまたお茶を飲みながらのんびりできる。目には見えませんが、そんな心の安らぎを得られる空気が流れる場所、それが私たちの目指す「かなやまの家」でなければなりません。
かなりハードルは高いですが、実現できれば入居者にとって自らが選んだと納得してもらえる「私の家」になるのでは?と再確認した6月でした。

アメニモマケズ、お元気でお過ごしください。       丸山榮出樹

今おもうこと:H25.5月

カテゴリ名: 今おもうこと

週末ごとの荒天を恨んだ4月も過ぎ、吹く風が心地よい季節になりました。

街路樹が見せるまばゆいばかりの新緑は、時に流されやすくうつろいやすい私たちの心を諭すかのように、自然の営みが普遍であることを胸の奥深いところへ静かに感じさせてくれます。
日々の営みに休みはありませんが、皆様お変わりありませんか。

 

前にもご紹介したと思いますが、菜の花では現在、昭和十年生まれの方を筆頭に7名の70代ヘルパーさんが活躍中です。しかも皆さん、ほぼ毎日という活動ぶり!

定年後における再雇用の厳しさや年金支給開始年齢の繰り上げなど、この先も年長者の方々にとって明るい話題が少ないと予想される昨今ですが、なんとも有り難く素晴らしいことだと感じます。

 

なんらかの理由で体の機能に不具合があり、自由に働けなくなった方々には申し訳ないのですが、
今後さらに進む超高齢社会を乗り越えていくには、働けるうちは働く!という方法が一番効果的ではないかと思います。もちろん前述の支援を必要とされる方々に対しても、人生経験豊富な年長者の手助けは、きっと労力以上の何かをもたらしてくれるはずでしょう。

 

先月号で少し紹介しましたサービス付高齢者向け住宅の話ですが、どうやら実現に向けて動きだすことになりました。今秋までにプラン策定、1年かけて立ち退きと現存建物の取り壊し、平成27年1月着工という計画です。詳細はまだこれからですが、おおよそ50~60戸の規模。1階にはクリニックと食堂、大浴場。2階が事務所とステーション及び託児室、3階以上は専用住居というのが現状のプランで、関係各方面にも打診しながら毎週のように打ち合わせを行っています。

 

食堂や託児室、各階の清掃や管理、もちろんヘルパー業務や夜勤・宿直も含め、ほんとうにたくさんの人に支えてもらわなければ実現し得ないことですが、言葉を選ばず敢えて文字にするなら、「高齢者の高齢者による高齢者のための住宅」というコンセプト!

 

元気で動けるうちは、たとえ短時間でも働いていただける仕組みを作り、いよいよ不自由になってしまった場合は、
そのままそこに住んでもらえるような場所にできれば・・と日々思案に暮れています。
この件につきましてはアイデアやご意見も大募集中。よろしくお願いいたします。
日中は汗ばむような季節を迎えますが、どうぞお元気でお過ごしください。

丸山榮出樹

今おもうこと:H25.4月

カテゴリ名: 今おもうこと

今年の桜、例年より早く満開になったうえに、週末ごとの荒天でめでられる機会も少なく散ってしまったような気がします。まだまだ気温の変化も激しく、衣類の選択に悩まされる日々が続いていますが、皆様お変わりありませんか。

数日前の新聞に、「ひとりで介護」6割超・・という見出しの記事が出ていました。家庭で日常的に介護する中で虐待に至った人のうち、6割の人が協力者のないままひとりで介護にあたっていたという内容でした。
京都桂川でしたか、介護のために生活が困窮し、心中を決意した母子の惨劇を記憶されている方も多いと思いますが、それ以降も毎年どこかで繰り返される悲劇は、一向に減る気配をみせません。

私たちが仕事として在宅介護や支援にあたるのは、ほとんどの場合、長くても2時間程度ですが、支える家族となると1日24時間切れ間なく、またそれが毎日続きます。その重圧たるやさぞ・・と想像に難くありません。
ただこれから迎える超高齢社会の中で、同じように家族が支えなければならないケースが減るとも思えませんし、なんか手だてはないものかと、読後ひとりで思いあぐねてしまいました。

過日、ふとしたきっかけから、この地域で暮らし続けたいという願いをかなえるような仕組みを作る計画に、一員として混ぜてもらう機会に恵まれました。
全体としては50床規模のサービス付高齢者向け住宅のイメージですが、1階には多目的ホール、デイサービス、事務所(もちろん菜の花の)、2階には食堂、働く人のための託児所、実費ショートステイなど。3階は低家賃のフロア、4階から上が1DK、2DKなどの個室という壮大なものです。
託児所や食堂では、まだ働ける地域の高齢者に経験を発揮してもらうなど、全体として元気な方々が支援を必要としている方々のお手伝いをする・・という仕組み。

もちろん事業として継続できるような費用設定や運営管理、人員配置も含め、綿密な計画と裏付けがないと実現し得ない話ですが、支援を必要としている方々に、「こんな場所があってよかったねと感じてもらえる場所に!」というコンセプトで、今後も計画実現に向かって努力するつもりです。
先のことはわかりませんが、近いうちにもう少し詳しくお話しできる機会が訪れるはず!

暖かな陽気でこれから動きやすくなる季節です。どうぞお元気でお過ごしください。

丸山榮出樹