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正木の家8月

カテゴリ名: 正木の家

★ちゃんとみていますか?

正木小学校の盆踊りの日、入居者N様が発作で救急搬送されました。
日中はいつもとお変わりなく、夕食もしっかり完食されていたのですが、
夕食後の口腔ケア時に左半身の痙攣が始まり、時間を追うごとに痙攣はひどくなり、
発汗、発熱もあった為、救急搬送となりました。

病院で点滴、CT検査で脳に異常はなく、痙攣も収まった為、その日に帰所となりました。
もともとてんかん発作を持っておられ、何度か救急搬送や入院をしておられました。

特に夏に発作が起こることが多く、脱水にならないよう水分摂取には気を付けていたつもりでした。
毎食のお茶は必ず飲んでもらうようにしており、それに加え10時、15時、入浴後の水分補給も行っています。

しかしこの日は、状態からみても、脱水状態だったのだと思います。
これだけ飲んでいるから大丈夫だろう、この決めつけが間違っていたのだと思います。
その日によって気温も違う、入居者様の状態も違う、決まった事さえやっていれば大丈夫
なんてことはないのです。

その日の入居者様、その時のご様子をしっかり観察するべきでした。
その日のN様をしっかり見ていれば防げた発作かもしれません。

観察、観察。もっと観察力を養おうと思いました。
盆踊り楽しみにしていたのに。行かせてあげたかったなー。

あすか

今おもうこと7月

カテゴリ名: 今おもうこと

令和元年と位置付けられた今年も、すでに折り返しをすぎました。

年々加速しているような月日経過のスピードにたじろぐばかりの毎日ですが、
それでも合間を縫ってときどき釣りに出たりできるのは、平和な国に暮らせている
ことの証なのかナ・・と。

参院選を間近に控え、この国はどこに向かっているのか?
舵とりを託せる人は誰なのか、社会の一員として向き合わねばならない筈なのに、
考える余裕さえ与えないような時の変化に翻弄され続けていないでしょうか。

社会の仕組みとなった介護という業も、続く時代を支えてくれる人があればこそ。
立ち止まって考えないといけませんね。

暑い季節を迎えますが、どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

正木の家7月

カテゴリ名: 正木の家

★まだまだしゃべる! たべる!(正木の家)

正木の家では毎日、入居者様の大きな声がひびきわたっています。
正木の家らしいというか、菜の花らしいというか・・。

悪く言えば騒がしい、よく言えば明るい、そんな雰囲気でしょうか。
なかでも90代のお二人は、誰にもおとらず大声で、さらによくしゃべる。

高齢になるにつれ、声帯はやせて支える筋力もおちてくるそうですが、
そんなことはまったく感じられません。
そしてそんなお二人は嚥下の力も高いのです。ミキサー食やきざみ食ですが、
飲み込みはばっちり。声を出す嚥下訓練があるように、食べるちから、飲み込むちからは、
声を出すことで維持されているのでしょう。

なによりちゃんと食べていることが一番大切なのかもしれません。
94歳と99歳のお二人、大きな声が出ているうちはまだまだお元気。
大いにしゃべり、大いに笑い、大いに食べて百歳突破を目指してほしいです。     

あすか

正木の家6月

カテゴリ名: 正木の家

★変わらないことを大切に

先月、新しい入居者K様が入所されました。
29年の12月から入所を希望されていて、ようやく正木の家に入所となりました。

利用申し込みに来られた時のK様はまだ要介護2。
ご自分で歩いておられ、耳は遠いもののしっかり受け答えもできていました。

施設内のご案内をしている時、隣にいた私の手をそっと握り、にっこり微笑んでくれたのをよく覚えています。
1年半ぶりに会ったK様はどこか遠い目をして車椅子に座っておられ、表情も乏しく、
受け答えもほぼ出来ない状態でした。

1年半でこんなに変わってしまうものかと、認知症の怖さを改めて実感しました。

しかし変わっていないところもありました。
時折見せてくれる笑顔の可愛らしさは1年半前、初めてお会いした時と変わっていません。
職員の顔をしっかり見て、こちらが向ける笑顔に笑顔で返してくれます。
介助をすると必ずと言っていい程「ありがとう」と、言葉をかけてくれます。

そんなK様に職員の方が癒され、元気をもらっています。

認知症の進行とともに変わってしまったところもたくさんあるでしょう。
しかし、 K様の根源的な部分は変わっていないのだろうと感じます。
入居者様のご家族やお友達から「認知症になって変わってしまった」と言われる事があります。
ついつい変わってしまった事にばかり目がいってしまうのでしょう。
しかし変わらない部分は必ずあります。変わらない部分こそ、大切にしていくべきところなのだと、私は思います。
K様の変わらない笑顔、正木の家でも大切にしていきたいと思います。      

あすか

今思うこと6月

カテゴリ名: 今おもうこと

平成21年5月、ふとしたきっかけから、戸建の民家を改装して
「少しの見守りがあれば、最後まで安心して暮らし続けられる」
をコンセプトにした松原のいえ運営が始まりました。
入居者4人と管理人で5人という家族?構成。

発起人で当初から管理者を務めていた人が、意見の相違から途中で去り、
成り行きというか責任上、私が管理者として泊まることになったのが翌年2月でした。
その日の夜、雑記ノートに「死ぬ時はみなひとりだし、今から先のことを想像しても意味ないし・・。
家族でもあり家族でもなし。でも一緒に居る不思議。トイレやおやすみなさいを済ませてから風呂に入りました。
桶を洗うスポンジや洗面器がないこと、風呂に入って気が付いた・・・(後略)。」と綴っていました。

およそ十年前になります。その後、亡くなられた方や、他の施設へ転居された方など、
いろいろな人生を見送らせていただき、可能な限り・・というか、ほぼすべての告別式にも参列してきました。
これって、やはり家族の領域?ですか。
そう言えば、施設に入っていた友人の親が亡くなられ、告別式に参列したのですが施設の関係者は
誰ひとり居なかったなぁ。

それぞれ施設の運営方針にもよるでしょうし、大規模な施設では亡くなられる方も多いでしょうから、
いちいち参列などしてられないか。

アドバンス・ケア・プランニングについては前にも触れましたが、人生最終章の組み立てについて、
いろんな例がメディアでも紹介される昨今。
どこでどんな最期を迎えるのか、決定するのも自分自身・・という時代が来ているようです。
そんな中、消えていく命の一番近くで仕事させてもらうのは、大変なことも多いけど、
すごく学びの多いことなんだと、ことあるたびに痛感します。

この先、施設運営にこれまでと変わるところはないでしょうし、変わらず精進しようと思います。
過ごしにくい季節ですが、どうぞお元気でお過ごしください。              

丸山秀樹

松原のいえ 5月

カテゴリ名: 松原のいえ

★チャレンジ
Yさんの電動カートデビュー続編。
気候も良くなったこともあり、週に2回は電動
カートでお出かけされるようになりました。
先日、自転車で仕事中のスタッフと東別院の近くで遭遇!
思いの外遠くまで来られていてビックリ!
慣れた様子で楽しそうに運転するYさんを見て、思わず写真撮影。
バッテリー切れなどトラブルの時、連絡が取れるよう携帯電話も新たに契約することになりました。
カートをきっかけに「新しいこと」にどんどんチャレンジ。
今までデイに行かない日はテレビを見たり、お昼寝をしていたYさんですが、すっかりアクティブに。
これからも新しいことにチャレンジして、楽しく過ごして欲しいです。
(あや).

正木の家 5月

カテゴリ名: 正木の家

★ゆっくりおやすみください
平成24年に入所された入居者のW様が、先月永眠されました。
私のW様に対するイメージは「生命力にあふれた人」。
入所した頃はとてもパワフルで、エネルギッシュで活力みなぎる人でした。
しかし認知症の進行と共ににADLも低下。
この数年は1日リクライニング車椅子で過ごす状態でした。
更に嚥下機能も低下し、ミキサー食へと変わっていきました。
それでもW様からあきらめのような気配は全く感じられず、
むしろ生きる活力が増したように感じていました。
負けず嫌いのW様、病気に負けまいと戦っていたのでしょう。
昨年の8月からは更に食べる事が困難になり、みるみるうちに痩せてしまわれましたが、
それでもW様からは強い何かを感じました。

私達職員もその力に後押しされ、日々のケアに励んでいたように感じます。
最後は「明後日、息子さんとお孫さんが来るからそれまで頑張ろう!」
と言う言葉をかけ、本当にその日まで頑張ってくれました。

ご冥福をお祈り申し上げます。       
(あすか)

今おもうこと 5月

カテゴリ名: 今おもうこと

朝、それほど時間の余裕があるわけでもないのに、テレビの星座占い、観るともなく観てしまいます。
同じ誕生月の人など、世界中に何百万人もいるしそれらすべての人が同じ運命をたどるわけでもなく。
都合の悪いことが書いてあると、オレには関係ないナって、瞬間的に思うくせに、
「ラッキーな1日になる!」なんてアナウンスがあると、妙に前向きな気分になったりして。
身勝手なものですね。

このごろよく耳にする悲惨な交通事故などは、誰の身にも起きてほしくないものですが、
それでも運・不運も含めて起きることは変えられない・・。
そのハザマで生かされているんだろうなって思います。

活動しやすい季節到来!どうぞお元気でお過ごしください。

丸山秀樹

松原のいえ 2月

カテゴリ名: 松原のいえ

★おしゃべり大事よ、ネ!

1月中旬に入居されたAさん。
お話し好きですぐにGさんと仲良くなり、おしゃべりを楽しまれています。
先日の夕食時、デイサービスのことや病院の先生のことなど、
話はどんどん膨らみ、あっという間に2時間も。
入居して数日は緊張しておられたのか「眠りが浅くて・・・」と
不安そうでしたが、思う存分おしゃべりしてリラックスできたのか、
翌朝は「昨夜はよく寝れたわ~」とうれしそうでした。
プチ女子会、これから頻繁に開催されそうです。
そしてもう一人(匹)新しい仲間が!
チワワのすみれです。
このたび、菜の花スタッフとして仲間入りすることになりました。
のいえにも癒しスタッフとして出勤する予定です。
ちょっと恥ずかしがりやのすみれですが、
皆さん宜しくお願いします。       

(あや)

正木の家 2月

カテゴリ名: 正木の家

★おめでとうをいつまでも・・

入居者T様の白寿の会。
息子さんご夫婦、お孫さん、入居者様、職員とみんなでお祝をしました。
更に町内女性会の方々も舞踊を披露して下さり、
お祝いに花を添えて下さいました。
とても温かくT様の人柄溢れる会となりました。
何年か前、T様がこんな事を話してくれたことがありました。
「結婚する予定だった人が戦争に行ってしまってね。
僕の事は待たなくていいからと言われたけど、私はずっと待ってたよ。
無事に帰ってきてくれ結婚できたんだ。」 と。
戦争に婚約者をとられ、それでも待ち続けて結婚でき、
3人の息子を育てながらご主人の会社の経理をし、68歳でご主人を亡くし、
その後も息子さんが継いだ会社を 歳まで手伝い、
きっと大変な苦労だった事と思います。
しかしそんな苦労の中でも家族への愛情は忘れなかったの
でしょう。ご家族のT様に対する愛情がひしひしと伝わってくる白寿の会でした。
このような素敵な会を正木の家で開くことがで
き、本当に嬉しい限りです。
本当に本当にいつまでもお元気でいてほしい。
そう願ってやみません    

(あすか)