正木の家 5月
カテゴリ名: 正木の家
★意欲はい・い・よ・く!(正木の家)
先月、K様(95)が入院されました。
気管支に物がつまり、左肺はほぼ機能しておらず、
右肺も肺炎で真っ白な状態でした。
救急搬送された時点では血中酸素が50台まで下がり、危険な状態でした。
入院して1ヶ月、まだ絶飲食ですが酸素も外れ、嚥下の訓練や、
車イス移乗で座位を保つリハビリもしておられます。
GW明けからはお粥食もスタート。ドクターもびっくりです。
食べる事が大好きなK様。レントゲンを撮っている時も、
「 今日、お昼ご飯は出ますか?」と、食事の心配をされ今も毎日、お寿司が食べたい〜、
今からお蕎麦屋さんに行きます〜等と食べ物の話をされています。
「食べたい」 この気持ちがK様に生きる気力を与えているのでしょう。
生きる気力を湧かせるものはやっぱり「意欲」なのだと思います。
生きたい、食べたい、歩きたい。 ○○したいと思う事で年齢、病気に負けない気力が生み出されるのでしょう。
そして、医療従事者でない介護職の私達に出来る事は、意欲を生み出す事、
意欲をなくさないようお手伝いをする事なのではないでしょうか。
いつまでも意欲をなくさないK様。この意欲で歳にも病気にも打ち勝ってくれる事を願っています。
(あすか)
今、おもうこと 4月
カテゴリ名: 今おもうこと
施設か在宅か! テレビ討論などで取り上げられることも多い話題です。
誰だって人の世話にはなりたくないしできれば最後まで自分の家で・・
と思います。
でも百例あっても叶うのは1〜2件でしょうか。
最後はやっぱり施設か病院。なにかもっと方法はないのかな?
ちょっと前からこのテーマがずっとアタマの中に。
それはやがては訪れる自分たちの老後の居場所探しなのかもしれません。
最低限の安心安全は確保するものの、手厚い医療介護はせず、
与えられた寿命を完結できるような仕組み。
もちろん医者や看護師、法律家やその他、およそ老後に発生するであろう諸問題に
対峙できるチームでなければなりません。
それと安価であること。
十万円ハウスと、自分では命名しています。
暖かくなりました。
どうぞお元気でお過ごしください。
丸山秀樹
松原のいえ 4月
カテゴリ名: 松原のいえ
★朝はゆっくり
のいえの朝の時間、好きです。
みなさん好きな時間に起きてきて、それぞれ朝ごはんが始まります。
パン派のYさんにはパンと目玉焼きを焼いて、ご飯派の女性陣にはお味噌汁と煮物を用意。
ひと通り準備が終わったらNさんの隣に座って、まったりテレビを見ながら食事介助をします。
最近は怖い事件があるね〜とか、桜の開花は今週だねなど、
ニュースの話をしながら食事が進みます。
ちょっと遅れて起きてくるGさんが、先に食卓にいる人たちに「おはよう」と言うと、
みんなが「おはよう」と返します。
何も特別なことはないのですが、いつもバタバタした朝を過ごしている私は、
このゆるりとした朝の時間になんだか癒されます。
(あや)
正木の家 4月
カテゴリ名: 正木の家
★これから仲よく暮らしましょ〜
3月26日、正木の家に新しい入居者様が入られました。
正木の家ではまだまだピチピチの70歳。
色白でお肌もピッチピチです。
ユーモア満載で、いつも冗談を言ってはみんなを笑わせてくれます。
まず、顔を合わせると「 248 863!!」と、
名前をもじって元気に自己紹介。
英語もお上手で、立ち上がる時は「スタンドアップ!」
座るときは「シッドダウン!」と掛け声。
おやつを食べ終えると「ベーリーグッド!ワンスモア!」と
お代わり要求!? 毎日英語が飛び交っています。
さすがピチピチ70歳なだけあってとってもパワフル。
個性溢れる正木の家にはぴったりです。
おもしろい数え歌も教えてもらいました。
「いちにの三平さん、仕事もなくて碁ばかり打って、
ろくな事せずに、質屋で恥をかき食う事十人前 ~ ♪ 」
皆さんも唄ってみて下さいな。
(あすか)
松原のいえ 3月
カテゴリ名: 松原のいえ
★夢見ごこちはいい気持ち?(松原のいえ)
ある日の朝、Yさんが「 昨日お酒をいっぱい飲んで酔っ払った夢をみたよ〜 」と
話してくださいました。
「久しぶりに酔っ払って楽しかったなぁ〜」と、まるで本当に飲んでいたみたい。
「楽しい夢がみれてよかったね〜 」と二人で話していたら・・・
後から起きてきたOさん、
「 私、昨日お酒を飲んだ夢をみたの、楽しかったわ〜」とまさかの同じ夢の話でびっくり!
YさんもOさんも昔はお酒を楽しんでいたんでしょう。
今ではほとんど飲むこともなくなってしまったお二人ですが、
楽しい夢がみれてよかったなと、嬉しい気持ちになりました。
(あや)
正木の家 3月
カテゴリ名: 正木の家
★治ってよかった〜(正木の家)
K様が右上腕を骨折してしまいました。1週間程前から「腕が痛い」とは言っておられたものの、
外傷や腫れもなく動かしておられた為、様子をみていました。
しばらくして肩の下あたりがぷっくりと腫れ、右腕が動かせなくなってしまいました。
坂文種病院救急を受診すると、骨折との事。
大きなギプスをして帰って来られました。
痛いと訴えていた時、もっと早く気付いて受診していたら骨折まではいかなかったかも。
毎日のように「頭が痛い」、「目が痛い」等と様々な所が痛いと訴えられているK様。
この時も同じように考えていました。
毎日の訴えに慣れ、認知症介護の基本である、『気づき』や『観察』ができていなかったと
反省しました。
認知症ケアに慣れる事、その人に馴れる事は悪い事ではないと思います。
しかし、慣れることによって大切な事を見落としたり、疎かにしてしまう原因なります。
いつでも初心を忘れず、些細な事にも気づけるようでないといけないなっと感じました。
そんなK様。全く動かせなかった右腕ですが、
3週間もたたないうちに食事も右手で食べ、車椅子のストッパーも右手で外し、
動くわ動くわで職員、ご家族、北川先生もびっくりです。
恐るべし95歳!
今、おもうこと 3月
カテゴリ名: 今おもうこと
アンガーマネジメントという怒りの感情をコントロールする手法、
近ごろ注目されているそうです。
企業で働く社員のストレスマネジメントや、小・中学校の教育プログラムにも組み込まれているんだとか。
そんなノウハウのひとつが、「 怒りの6秒ルール 」。怒りのピークは6秒しか続かな
いので、この6秒をやりすごすと、怒りをやわらげることができるらしいです。
アタマ来たー!って感じたら、深呼吸しながら6つ数える。
確かに後で考えたら、なんであんなに怒ったのだろう?ってこと、よくありますね。
毎日の暮らしの中、腹の立つことはたくさんあると思います。怒りの感情を抑えるのでなく、
感情のピークをやり過ごすのが極意だとか。
はずみで言わなくてもいいひと言までいってあとで後悔するよりも、
そこはひとつ6秒ルールで!
どうぞお元気でお過ごしください。
丸山秀樹
松原のいえ 2月
カテゴリ名: 松原のいえ
正木の家 2月
カテゴリ名: 正木の家
昨年、年が暮れるのと同時に入居者K様90年の生涯も暮れようとしていました。
30日から食事が食べられなくなり、少しの水分と点滴のみ。
起き上がることもできず、ベッドで一日を過ごしておられました。
年が明けると少し元気を取り戻し、アイスクリームやプリンを数口召し上がられるようになりましたが、
90年頑張ってきた身体はもう限界だったのでしょう、1月11日の11時50分に永眠されました。
ご家族は近くに住んでおられた事もあり、調子を崩されて以降ほぼ毎日のように面会に来て下さいました。
最後も大好きな息子様に看取られ90年の人生を閉じられました。
息子様の通夜でのご挨拶に、こんな言葉がありました。
「母は昔から心配性で、いつも何かを心配し、
心配事がなくなると、心配事がない事を心配しているような人でした。
しかし、80歳過ぎあたりから、母は忘れる事を覚えました。」・・・と。
忘れる事は悪い事ばかりではありません。
自分を守る、回りを安心させることができるひとつの手段なのかもしれません。
認知症は困った病気ではなく、前向きに向き合えば悪い事ばかりではないのかな。
(あすか)