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カテゴリー別アーカイブ: 正木の家

正木の家12月

カテゴリ名: 正木の家

先月、正木の家は恒例、秋の遠足です。今年は、各務原にある「アクア・トトぎふ」に出かけました。

実はここ、世界最大級の淡水魚水族館です。過去に絶滅危惧種を保全する取り組みが評価され、環境大臣賞を受賞した程のすごい水族館なのです。そんなことはつゆ知らず、呑気に出かけた正木の家御一行。テンションも高く観光バスに乗り込み、あっという間に到着です。

いつものごとく、まずは腹ごしらえ。オアシスパークでお昼ご飯です。岐阜タンメンや、飛騨牛コロッケなど、岐阜ならではのメニューもあります。各々好きなメニューを選んで、みんなお腹一杯。腹ごしらえも済み、メインの水族館に移動。

晴天の空の下、パーク内をお散歩しながらの移動はとっても気持ちが良く、紅葉も始まっていて景色もとてもきれいでした。食後の運動には丁度いい距離です。

さて、本日のメイン淡水魚水族館に到着。入場すると、まずゾウガメがお出迎え。その後、長良川に生息している小さな魚に始り、可愛らしいコツメカワウソ、アジアやアフリカの川に生息している巨大な淡水魚など、多種多様な魚類や両生類を楽しむことができました。

最後は、想像以上に大きいカピバラくんがお見送りしてくれました。帰る前には、やっぱり外せないスイーツタイムを満喫し、無事正木の家に帰ってきました。

今年は初参加の入居者様が3名いらっしゃいました。御縁があって正木の家に来てくれた入居者様方。楽しい体験をたくさんしてもらえればと思います。来年も9名、全員そろって出かけられる事を願っています。 (あすか)

正木の家11月

カテゴリ名: 正木の家

十月半ば、闇之森八幡社の秋祭りに参加しました。毎年出場している夜のカラオケ大会に、今年はE様が初出場です。

週2回の正木の家のカラオケで、最初は照れ臭そうに唄っていたE様。最近はすっかり慣れて、堂々と唄いあげてくれるようになりました。そんな練習の成果を披露する格好の機会です。

歌はE様の大好きな石原裕次郎と牧村旬子の「銀座の恋の物語」です。シャツとジャケットにスカーフを巻いて裕次郎スタイルでバッチリ決め、さあ準備万端です。
後ろでは黒子がミラーボールを回し、スナックの雰囲気を演出。E様もはじめは緊張していたものの、曲が進むにつれてノリノリになってきました。

ポケットに手を突っ込みながら気持ちよさそうに唄いあげて下さいました。他の入居者様は応援団です。始まる前、小雨が降っていたので心配しましたが、無事に全員で応援に行くことができました。
職員さんが作ってくれた「Eさんこっち向いて」の応援うちわを持って声援を送ってくれました。

更に、いつも月壱屋に来店してくれている地域の方々が一緒に応援してくれたり、二丁目食堂に来てくれている子どもたちが舞台に手を振ってくれたりと、正木の家の応援団が大きくなってきていました。

本当に有難いです。コツコツと正木の家の宣伝を行ってきた成果です。なかなか難しいコツコツ。
根気よく続けるって本当に難しい。でもやっぱりコツコツ、これ大事ですね。このままコツコツ続けたら、そのうち正木町のみんなが正木の家の応援団になってるかもな~。(あすか)

正木の家10月

カテゴリ名: 正木の家

9月始め、正木の家に新しい入居者様が入所されました。
とっても小柄で穏やか~な女性R様。もともと福井の生まれで、京都を経て名古屋に来られたそうです。

書道の先生をされており、イタリアで個展を開くほどの腕前です。更に、民謡もされており、フランスで披露したこともあるとか。とってもワールドワイドな95歳。やんわりとした穏やかな方で、 R様の周りは時間がゆっくり流れているように感じます。

話し方もゆったりとしており、こっちも一緒になってゆったりとした話し方になっていきます。食事も1時間以上時間を掛けてゆっくり召し上がられます。先日、月壱屋で夕食をとってもらったのですが、2時間近くかけて「美味しいわね~」と言いながら完食されました。

歩くときも、手引きする職員に「重いでしょ~」と言いながら、ゆっくり、ゆっくり歩かれます。何をするにものんびり、ゆっくり。

そんな空気感は、ついせかせかしてしまう私たちを、ゆっくりな気分に変えてくれます。介護施設って、あれもやらなければ、これもやらなければ・・。次はこれ、次は・・と、ついせかせかしてしまう所が多いのではないでしょうか。

正木の家も、のんびり、ゆっくりと言いながらも、ついついせわしなくなってしまう事が多々あります。そんな空気感は入居者様にも伝わるし、良くない事は分かっていても、ついい・・。

R様がかもすおだやかな感じは、正木の家の空気を緩やかな方向へ導いてくれることと思います。
私たちも、正木の家の基本理念に、おかげで立ち返ることができました。ようこそ正木の家へ!

これからも、色々勉強させて頂きます。 (あすか)

正木の家9月

カテゴリ名: 正木の家

先日、第13回正木の家夏祭りを開催しました。今回は入居者U様のお誕生日が近い事もあり、お祭り前に誕生日会も開催、奥様、娘様も一緒に参加して下さいました。

ケーキを用意し、皆でハッピーバースデーを唄ってお祝いすると、びっくりされ、照れくさそうなお顔をされていました。あんなに恥ずかしがってるU様、なかなかのレア度です。
最後はお決まりのケーキをツンッからのペロッ。とってもとってもいい笑顔がみられ、参加者全員ほっこりする誕生日会となりました。

さてさて、これからが夏祭りの本番です。今年も焼きそば、フランクフルト、かき氷、玉せん、丸さんカレー、 IC提供のホットドックと、豪華なラインナップ。入居者様も大好きな物ばかり。モクモクと食が進みます。

E様はもちろん生ビールも。それを見たW様が「私も飲む」と言われ、ノンアルコールビールを提供。一口飲み「あ~~濃い!!」とご満悦。お代わりもされ、ノンアルコールなのになぜか酔っ払う。ずーっとケラケラと笑っておられました。

お誕生日のU様は、自分のが目の前にあるにも関わらず、奥様の分を取り上げ、2人分完食。その後ケーキも平らげ、底なしの胃袋を披露しておられました。それからは一般の方々が続々来店。あっという間に満席に!

本当にたくさんの方が来てくれました。正木の家が開所し、毎年夏祭りを開催してきましたが、こんなにたくさんの方々に来てもらったのは初めてです。
月壱屋や二丁目食堂、地域イベントへの参加等が身を結んだ結果です。最後は子供達と入居者様、一緒に花火鑑賞もでき、素敵な夏の終わりのお祭りとなりました。


早い時間から食材や飲み物が足りなくなり、課題もたくさんありましたが、ひとまず皆様お疲れさまでした。

ホットドックの提供とお手伝いもしてくれた喫茶ICママ、土曜日なのにお手伝いしてくれた訪問部の皆様、遅くまで頑張ってくれた正木の家の職員さん、本当に有難うございました。そして来年もご協力お願いしますね。 (あすか)

正木の家8月

カテゴリ名: 正木の家

先月、7月お誕生日の入居者E様と居酒屋デートに行ってきました。

お酒の強いE様。正木の家では、月末の月壱屋でしか飲む機会がないので、せっかくの誕生日だからと、近所の焼き鳥屋に出かけました。2人でカウンターに座り、「おめでとー」と乾杯。

焼き鳥をつまみにどんどんお酒が進みます。お酒が進むに連れ、どんどん饒舌になっていくE様。ご家族の事、職人時代の仕事の事、はては恋愛話しまで、たくさんお話ししてくれました。あっという間に2時間立ち、 E様は酎ハイを6杯も平らげていました。

「楽しかったね~」 と言いながら、全く酔っぱらった様子もなく、平気な顔で徒歩にて帰所。その日の夜は朝までぐっすり眠れたようです。なかなか入居者様と2人きりでゆっくり話す機会がないので、色々な話が聞け、私もとっても楽しい時間を過ごすことができました。大勢でわいわいするのも楽しいですが、2人でしっぽりと過ごす時間があってもいいなと感じました。

E様はまだまだ認知症状も初期の段階です。ケアに要する時間も、他の方に比べたらどうしても少なくなってしまいます。自分からなにかを要求される事も少ないし、掃除機がけや食器拭き、洗濯たたみまで、お願いしたらなんでも手伝ってくれます。介護者側からしたら、なんて有難い人なんだろうと思いますが、だからこそ余計にそれに甘え続けてはいけないような気がします。

何も言わないから何もしないのではなく、 E様個人が楽しめる事をもっと考えていけたらと思います。まだまだどこにだって行けるし、何だってできます。全体を含めて考えるケアも大切ですが、個々に寄り添ったケアもできるのが1ユニットのグループホームの強みです。その強みを活かしたケアをもっともっとしていけたら、正木の家は最強です!


先日競馬が当たったE様。また居酒屋行こうと約束済み。ご馳走してくれるそうです。楽しみだな~♪(あすか)

正木の家7月

カテゴリ名: 正木の家

先日、入居者K様にピンチが訪れました。朝から飲み込みが悪く、食事も水分も喉が通りません。午後には三八度以上の熱発で呼吸も苦しそうです。北川くりにっくに連絡すると、往診は難しいとの事。

でもこのままじゃ薬も飲めないし、脱水になってしまうと考え、夕方の診察時間に受診しました。
あいにくの大雨の中、カッキーが手伝ってくれ、大きな車椅子ごと自動車に乗せ、くりにっくまで向かいました。
くりにっくに着くと、看護師さんが外で出迎えてくれました。なんせ大型のリクライニング車椅子の為、小さなエレベーターに載せるにもひと苦労です。
看護師さん2名に手伝ってもらい、なんとか2階検査室へ。採血の結果、白血球、炎症反応の数値が高く、肺炎との診断でした。
ひとまず抗生剤とブドウ糖の点滴をしようとするも、血管が細く、針がなかなか入りません。「痛いよね。ごめんね」と言いながら、何度もあきらめずに先生、看護師さんが挑戦して下さり、4回目でようやく成功しました。

点滴中も代わる代わる先生、看護師さんが様子を見に来て下さり、安心して付き添うことができました。翌日も先生が往診して点滴をして下さり、 K様も少しずつ元気を取り戻し、経口摂取もできるようになってきました。
その翌日は土曜日だった為、訪問看護師さんが様子を診に来てくださいました。それからは薬も飲めるようになり、水分も食事も徐々に摂れるようになっていきました。

職員さんもゆっくり時間をかけて食介をしたり、飲み込みやすい形態を工夫したりと、介護士として出来ることを精一杯やってくれました。
こうして多くの人の協力のもと、今ではすっかりもとのK様に戻っています。まだまだ気は抜けませんがひと安心です。正木の家には助けてくれる人がたくさんいます。
心配してくれる人もたくさんいます。感謝すると共に、支えてくれる人がたくさんいる事を本当に嬉しく思います。多くの人の助けのもと、今の正木の家があることを忘れずに日々過ごさなくてはならないと思う次第です。    (あすか)

正木の家6月

カテゴリ名: 正木の家

先日、念願のはま寿司に出かけてきました。正木の家の近く、昨年十二月にオープンし、「暖かくなったら行こうね。」とみんなで散々言っていたはま寿司。全員一斉に行くのは難しい為、4班に分けてのお出かけです。
まず1班はダブルH様。マグロしか食べないと聞いていたH様ですが、海老や玉子もペロリ。
お寿司がくるとすかさず手を伸ばします。もう一人のH様もマグロや穴子、茶碗蒸し、デザートとニコニコしながら完食。

はい!2班はダブルN様です。2班はまず行く前から作戦をたてます。
N様、お寿司が来るのを待てないから、まずはフライドポテトを注文し、ひとまずポテトを食べててもらおうと準備万端で出発です。しかし、計画むなしくポテトがあっても待てず、人のお寿司に手を伸ばし、目の前にあるのに別の人のポテトにも手を伸ばす。てんやわんやの食事となりました。
作戦失敗。次回への課題が残りました。

次3班!H様&I様。広告のチラシを見ながら、いつも「お寿司食べたい」と言っていたI様。
朝から「今日お寿司食べに行くよ」と何度か伝えるも、いざ行くときには「どこ行くの?」と。そんなところが可愛らしい。 H様も、どこに行くのかわかっているのかいないのか。ウキウキしながら出かけました。たらふくお寿司を食べ、デザートも平らげると、突然涙を流し「嬉しい~」と手を叩きながらの号泣。はま寿司でこんなに喜んでくれるなんて・・。逆に感激です。

最後は4班のE様&M様。E様は回転寿司初体験。先日のピザに続きE様の初体験、頂きました。
「体重が… 」と気にされていたE様ですが、こんな時は気にせず食べてきてっ! とみんなでお見送り。大食い幹太に負けじと、たくさん召し上がって帰所されました。
M様、お寿司はなかなか進まないものの、茶碗蒸しは美味しそうに召し上がり、外食の雰囲気は楽しんで頂けたのかなと思います。色々ありながらも楽しい楽しい外食となりました。(あすか)

正木の家

カテゴリ名: 正木の家

高齢者が病院や介護施設に入ると、せん妄を発症するリスクがあります。日常生活が大きく変わることで混乱を引き起こしてしまい、特に夜間に悪化すると言われています。2月末に正木の家に入所したU様。入所3日目くらいから夜間眠ることが出来なくなってしまいました。

2、3日眠れない日を過ごし、1日寝るようなパターンで、眠れない日は夜じゅう廊下を歩き回り、ありとあらゆるスイッチを押しまくる。他者様の部屋のドアを開けまくる。ご自分の部屋の物をいじり倒す。しまいには火災報知機を押してしまい、消防車と警察を呼んでしまう始末。正木の家の夜勤さん、本当に根気強く対応してくれていました。

そして1か月程立った頃、朝までぐっすり眠れる日が多くなってきました。今では、ほぼ毎晩のようにゆっくり眠ってもらえるようになりました。U様が正木の家の環境に馴れてきたと同時に、職員さんの頑張りのおかげだと思います。日中の職員さんは、夜寝られるようにと、毎日散歩に連れて行くなど、活動量を増やしてくれ、夜勤さんは眠れない時の対応策を考え、工夫を凝らし、諦めずに対応してくれていました。これこそが正木の家のいいところです。

入居者様が入院をすると、必ずと言っていいほどせん妄を発症し、大体の場合、睡眠薬、向精神薬を服用された状態で戻ってきます。環境の変化に戸惑うのは当たり前の事です。特に認知症の方は、変化にうまく対応することができません。もちろんたくさんいる入院患者さんの対応で、大変なのは理解します。しかし大変だからとすぐに薬に頼るのはやっぱり理解ができません。もう少し根気強く対応してくれてもいいのに! といつも思わされます。

根気強さを持ち合わせた、正木の家の職員さんを見習ってほしいくらいです。今回、職員さんの丁寧な対応で、U様のせん妄も落ち着き、ゆっくり休むことが出来るようになりました。認知症介護のプロが揃う正木の家。私が言うのもなんですが、いいところです!  (あすか)

正木の家4月

カテゴリ名: 正木の家

先日、毎年恒例の餅つき大会を開催しました。

今年の餅つき大会は、子ども食堂とコラボでの開催で、たくさんの子供達が来てくれました。

子どもたちの中には、餅つきを初めて体験する子もたくさんいて、とても良い経験になったことと思います。私が子どもの頃は、おばあちゃん家で餅つきをしたり、小学校で体験する行事があったりと、餅つきに触れる機会もけっこうあったのですが、今の子ども達には、なかなかそんな機会もないようです。

餅つきは地域の人が集まり、皆で協力して餅を作り、ついた後は一緒に食べる。地域の人たちの交流を深めることの出来る、日本の素敵な伝統のひとつです。そんな素敵な行事がなくなりつつあるのは少し悲しい気がします。実際、こうして餅つき大会をするとなったら、ご近所のご年配の方が張り切って手伝って下さり、そして子供達もこんなに沢山来てくれます。

入居者様も、お餅は危険との声もありますが、皆様本当に美味しそうに食べてくれる。こんなに老若男女一緒に楽しめて、日本の伝統文化を守るイベントは、そうそうあるものではありません。感染症や食中毒を気にするのも大切ですが、やっぱりなくしてほしくない日本の行事です。

入居者様も、みんなお餅が大好きなのだから、食べたらいいと私は思います。職員がしっかり見守っていれば、危険は回避できますし、好きなものは上手に食べられます。リスクにばかり目を向け、出来ないと決めつけ、それを理由にやらないのは、とても寂しい事です。子どもから高齢の方、そして認知症の方々も、みーんなが楽しめる餅つき大会。

正木の家では、ずーっと継続していきたいなっ!と思っています。

あすか

正木の家3月

カテゴリ名: 正木の家

2月24日、新しい入居者様が入所されました。

75歳の男性U様です。正木の家の近所にある、うどん屋さんのお父さんです。お店を経営していただけあってハキハキとしたお父さん。朝、「おはようございます」と挨拶すると、「おお!ご苦労さん!」と威勢よく返してくれます。

そしてうどん屋さんなのに麺が嫌い。お昼は従業員が賄を食べている中、いそいそと外に食べに行っていたそうです。正木に来て初めての麵料理の時は職員もドキドキ。食べてくれるか不安ながらにお出しすると、躊躇することなく食べ始め、「うん。おいしいよ。」と言いながら完食。なんなら他の入居者様の残したうどんにも、いつの間にか手を伸ばし、それも完食。どうも心配する必要はないようです。

読書、カラオケ、麻雀、パチンコと趣味も多才。持参の本を破りながらもずっと読んでいるし、麻雀も牌を渡すと、手でいじりながら「東南西北白發中」と繰り返し言われています。正木のカラオケではビブラートの利いた美声も聴かせてくれるし、とってもキャラの立った素敵なお父さんです。

時折厳しいことを言われることもありますが、根はやさしい人。ご家族がお父さんに接する姿や、言葉かけを見ていてもそう感じます。きっといいお父さんだったことでしょう。

「 今まで頑張ってきてくれたから、これからはゆっくり過ごしてほしい・・」と願うご家族の思いのとおり、正木の家で穏やかな日々を過ごしてもらえたらと思います。

あすか