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カテゴリー別アーカイブ: 正木の家

正木の家 3月

カテゴリ名: 正木の家

★今日も明日もありがとう!

正木の家の入居者様は信仰心が厚い方ばかりです。毎月1回の法話では仏教讃歌を唄いますが、皆様覚えていらっしゃるようで、しっかり唄っておられます。

笑顔が癒しのK様は毎朝起きてこられると、水屋の上に貼ってある御札にしっかり手を合わせられます。昼夜問わず、思いつくと手を合わせて回られます。時にはエレベータに、時には洗面所に、そして先日はトイレに入り、オシッコかな?と思うと、便器に向かって手を合わせておられました。(笑)

ある日はご飯の前にお膳に向って手を合わせてお経読み。以前は般若心経の写経もしておられました。信仰心と言うわけではないかもしれませんが、 K様は人にやさしい心を持った方です。何かを手伝うと、「悪かったな〜ありがとうな。」とお礼を言って下さり、職員が忙しそうにしていると「何か手伝う事あるか?」と声をかけて下さいます。そして何よりもあの笑顔。まさ『仏』!?

私、信仰心は厚くありませんが、正木の家の『仏の笑顔』を見習い、感謝の気持ちを忘れず、思いやりの心を大切にしていきたいと思っています。

 

(あすか)

正木の家 2月

カテゴリ名: 正木の家

★青年よ大志を抱け(正木の家)

2月、正木の家にはあいち医療福祉専門学校から実習生が2名来ています。とっても元気で明るい男の子達で、正木の家の雰囲気も華やいでいます。

認知症の方とのコミュニケーションが主な課題で、彼らは笑顔、目線、非言語コミュニケーションの利用、話題集め等、自分達で考え、積極的に取り組んでくれています。

そんな彼らの笑顔や行動をみていると、私自身初心に帰る気持ちです。忙しさを理由に、基本的な事がおざなりになっている自分がいた事に改めて気づかされました。

初心に帰る機会を与えてくれるこの実習は、私達職員に対する実習でもあるように思います。

あいち医療福祉専門学校の介護福祉学科の昨年4月の入学者数は定員80名に対し、43名だと聞きました。

介護職員不足が問題になっている今、毎日「楽しいです!」と言ってくれる彼らはとても貴重な存在です。

介護はきつい仕事というイメージが定着していますが、大変だけどこんなにやりがいがあるんだよ!と伝える存在になってくれる事を願って

います。そして、そう伝えられる正木の家を目指していきたいと思います。

今後の彼らに乞うご期待です!

 

(あすか)

正木の家 1月

カテゴリ名: 正木の家

★いつも見てくれていてありがとう(正木の家)

 

年末に差し掛かってきたある夜の事、入居者様とご主人や息子さんの話で盛り上がっていました。すると突然、入居者M様が私の顔を見て、「あなた目が疲れてる。休まなきゃダメ。強いと思っていても、いつかバターンと倒れちゃうんだから。」と言われました。

そして、「 いつも動き回って、いつか倒れやしないかと私は目を光らせてるのよ。」と 私の手をギュっと握って下さいました。

突然の事にびっくりし、恥ずかしくなりました。疲れている事を入居者様に悟られてしまうなんて介護士失格だなっと。

笑って話しているつもり…なだけだったんですね。それと同時に、気遣い、心配してくれるM様の言葉、手の温かさに涙が出そうになりました。

 

私達は、自分が思っている以上に入居者様に見られています。

私達の言葉、行動を見て、気を遣い、時には大目に見てくれている所があるのかもしれません。人生の先輩として、大きな広い心で、私達の事を見てくれているのかもしれません。

介護士として、人間として大切な事はいつも入居者様が教えてくれます。

そんな教えを大切にし、これからも日々精進の毎日です。

 

(あすか)

 

正木の家 12月

カテゴリ名: 正木の家

きのうまでもこれからも(正木の家)

正木の家が開所し、早いもので4年が過ぎようとしています。入居者様も歳を重ね、介護度も高くなってきています。

認知症の進行も止めることができず、日々変わりゆく変化に戸惑いながらも、職員みんなで試行錯誤しながらケアをさせて頂いています。

ここのところなんだか落ち着かないK様。色々な事が分からなくなってきているのが不安なのか「すいませ~ん」、「どうしたらいいですか?」と職員の顔を見るたびに呼ばれます。

夜間も途中で覚醒してしまうとしばらく眠れず、「すいませ~ん」と呼ばれ、居室内を歩き回られます。歩行が不安定な為、職員もヒヤヒヤです。

それでも呼ばれたら「はいはい!」と飛んでいき、夜間も体をさすりながら眠るまでついててくれたりと、職員皆、一生懸命対応してくれています。

そんな職員の姿を見て、娘さんが、「職員さんがほんとに一生懸命やってくれて。気が強い母にいつもニコニコしながら接してくれて、私ではとてもできません!」と、とてもありがたいお言葉を頂きました。

そんなお言葉を頂けるのも、職員の頑張りがあってこそ。感謝してもしきれません。

来年「正木の家」も5年目に入ります。

まだまだ試行錯誤の日々は続きますが、頼りになる職員さん達と、より一層「正木さんち」を盛り上げていけたらなっ!と思います。

 

(あすか)

正木の家 11月

カテゴリ名: 正木の家

★お祭り大好き!(正木

先月14日、闇之森秋祭りに出掛けました。和太鼓を叩く元気な子供姿を見て皆様ニコニコ。

太鼓が終わると・・・

「私は、産まれも育ちも葛飾柴又、帝釈天に産湯をつかり、姓は車、名は寅次郎・・」っと寅さん登場。

M様、見るなり「キャー寅さーん!」と大興奮。

寅さんに握手をしてもらい、にっこにこです。

W様はしゃべり続ける寅さんに「もぉええわ〜!」とニコニコしながら厳しいツッコミ。

A様、U様も声を出して大笑いです。

寅さん出番も終わり、そろそろ帰ろうかと言

うと、W様「…。」無言。

「まだいる?」と聞くと「いる」と。

じゃあもう少しだけと思い、2人だけ残りカラオケを2曲聞いて帰りました。

日中はリクライニング車椅子で過ごす毎日で、

なかなか外出もできないW様。

ご主人話では、にじっとしている事が嫌いで、お祭りなどワイワイした雰囲気も大好き

だったとの事。この夏、盆踊りに出かけた翌日に熱発し、今回は大丈夫かなと心配しながら出

かけましたが、お祭りであの表情を見て、行ってよかったなぁとしみじみ思いました。

いつもと違う事をする時には心配や不安はつきものですが、だからと言って何もしないのは寂

しい。多少リスクがあれど、楽しい事、うれしい事には変えられませんよね。

 

(あすか)

正木の家 10月

カテゴリ名: 正木の家

先日、秋遠足と称しまして、ダリア・コスモスまつり絶賛開催中「なばな里」に出掛けました。

始めはみんなうきうき笑顔でしたが、しばらくすると「お腹がすいた」「お尻が痛い」とテンション↓。

ようやく到着し、腹ごしらえにレストランへ。

お造り定食、穴子重と皆様各々好きな物を注文しました。お酒大好きK様は昼間っから焼酎2杯。

「じゃあ私も」とH様もビールを注文。普段、ミキサー食多いT様も穴子重をそのままモリモリ。お腹もいっぱいになりテンション↑、いざ〜。

満開コスモスを前に「きれいね~」と笑顔です。

いつも気配りを忘れないK様はダリアお世話をしている人に「ご苦労様」と声をかけておられました。

M様はビール好きな息子さんに地ビールお土産。

 

後日写真を見ると、入居者様だけでなく、職員もいつもとは違った笑顔で映っていました。外出で名古屋を出るのは初試みで、体力が低下している入居者様には、少し遠いだろうかと心配もありましたが、無事に9名全員出掛ける事ができました。

行き中でM様が「前にあなたと菊を見に行ったわよね」と言われました。確かに菊人形展を見に行った際、私が車椅子を押しました。楽しかった事、

印象に残った事は、しっかり記憶に刻まれているだと改めて実感しました。来年も記憶に残る外出を9名全員で出来たらと思います。

 

(あすか)

正木の家 9月

カテゴリ名: 正木の家

★あたりまえはありがとう!

7月末に入所されたM様お話です。

入所されてまだ2ヶ月とたたないうちにあっという間に正木アイドル座を獲得しました。目はパッチリ、まつ毛バサバサでとってもお綺麗な上、言う事がまた素敵。ご飯時は「あ〜美味しい。最高!」と食事度に言って下さり、職員顔を見ては「ここはべっぴんさんばっかりだね~」と嬉しい言葉オンパレードです。目が合うと毎度にっこり微笑んで下さり、職員一同もうメロメロ。

T様をご主人と思い込み、目の前からいなくなると「お父さんどこいった?」と探す探す。隣K様とは、かみ合っているか、かみ合っていないか毎日『あんぱん』話で盛り上がります。

「パン買いにいかないかん」と立ち上がる立ち上がる。それを聞いたK様が「私、お金がないよ」とお金事で頭がいっぱい。『あんぱん』と『お金』話で なぜだか会話が弾みます。職員がお手伝いをお願いすると、「あいよ」と元気に答えてくださり、こちらがお手伝いさせてもらった時には「ありがとう」とお礼を言って下さいます。

先日、「人に何かをしてもらったら、当たり前顔をしていちゃだめなよ。」と話して下さいました。『あたりまえ』を『ありがとう』と言うが感謝という話を聞いた事があります。

愛らしく、常に感謝気持ちを忘れない、そんな素敵女子M様です。

 

(あすか)

正木の家 8月

カテゴリ名: 正木の家

★今日はどっちだ!?

7月の前半頃から、利用者様K様が脇腹の痛みを訴えておられました。

今までは手引き歩行で歩けていましたが、歩き出すと「痛い!痛い!」と顔を歪められ、辛そうな表情をされます。

心配になり北川くりにっくを受診し、先生に抱えられながら、てんやわんやでレントゲンを撮り、骨にも肺にも異常なし。

ご本人も安心したご様子でした。

翌日の往診時にもケロッとしており、北川先生も驚いておられた程です。しかし、その後も痛みの訴えは続き、歩くとしゃがみこんで、「痛い! さすって! 」

と辛そうにされるので、職員も心配しておりました。・・・が、

左側が痛いと言っていたかと思うと、今日は右側。翌日はまた左側?!

触ると「痛い!」と言われるのですが、関係ない話をしながら触ると全く痛がらない。

職員みんなで??、

北川先生も「精神的なものじゃないかな~?。」と。

そこで、ベテラン職員さんが聞いてみました。「 Kさん。本当に痛い時だけ痛いって言わないと、本当に痛い時に誰も信じてくれないよ。」と。

するとK様、「そうだな。嘘はいかんな。」と、ケロッとした顔で言われたそうです。

 

痛いと言えば、周りの人は普段より優しくなる。そんな優しさを求めての事だったのでしょうか。

何にせよ、辛い気持ち、寂しい気持ちにさせてしまっていたのは事実です。

そこはしっかり反省!!でも、意外に策略家だったK様。そこは少し笑っておきます。

(あすか)

正木の家 7月

カテゴリ名: 正木の家

★笹の葉さらさら

7月初め、正木の家にとても立派な笹が届きました。

早速、入居者様に短冊を書いてもらおうと、お願い事を聞いてみました。

「お願い事ある?」と聞くと「特にないわ」と、なかなか願い事がでてきません。

しかし、「食べたい物ある?」「行きたいとこある?」「会いたい人はいる?」と細かく聞いていくと出てくる、出てくる。

「旅行に行きたい」「可愛いお洋服がほしい」「息子に会いたい」等々。

そして、1番多かった願い事は、やっぱり「長生きしたい!」でした。

この言葉がたくさん吊るされている笹を見ながら、そこらの若者よりもなんて夢や希望溢れる願い事だろうと感心してしまいました。

 

「病は気から!」長生きしたい!がこんなに溢れる正木の家の入居者様は、きっと病なんて吹飛ばしてしまう事でしょう。

 

(あすか)

正木の家 4月

カテゴリ名: 正木の家

★思い出はおもいで

先月末、入居者様全員で東別院にお花見に出かけました。毎年毎年雨に見舞われ、ろくにお花見ができていませんでしたが、今年は清々しい晴天に恵まれ、全員でお花見することができました。まだ満開とは言えませんでしたが、大きな桜の木の下で全員揃って記念写真を撮りました。年々ADLが低下していき、全員でお出かけする事が少なくなってきている正木の家にとって、全員揃った集合写真は大切な宝物です。

楽しかった思い出、たとえ忘れてしまっても、写真がしっかり記憶していてくれます。時々見ては思い出し、次見たら思い出せず・・そしてまた見たら思い出し。それを繰り返していけばいいのですね。忘れてしまうのならば、また新しい思い出を作ればいいのです。毎日あっという間に過ぎていく1日の中、思い出を残すという事がすっかり頭から抜けていたように思います。残したい記憶は毎日あるはず!!どんどん新しい思い出(写真)の記憶を残してそして、時々みんなで見ながら思い出話に花を咲かせようと思います。

あっ、その前にアルバムの整理から初めてみよっかな…

(あすか)