今思うこと6月
カテゴリ名: 今おもうこと
平成21年5月、ふとしたきっかけから、戸建の民家を改装して
「少しの見守りがあれば、最後まで安心して暮らし続けられる」
をコンセプトにした松原のいえ運営が始まりました。
入居者4人と管理人で5人という家族?構成。
発起人で当初から管理者を務めていた人が、意見の相違から途中で去り、
成り行きというか責任上、私が管理者として泊まることになったのが翌年2月でした。
その日の夜、雑記ノートに「死ぬ時はみなひとりだし、今から先のことを想像しても意味ないし・・。
家族でもあり家族でもなし。でも一緒に居る不思議。トイレやおやすみなさいを済ませてから風呂に入りました。
桶を洗うスポンジや洗面器がないこと、風呂に入って気が付いた・・・(後略)。」と綴っていました。
およそ十年前になります。その後、亡くなられた方や、他の施設へ転居された方など、
いろいろな人生を見送らせていただき、可能な限り・・というか、ほぼすべての告別式にも参列してきました。
これって、やはり家族の領域?ですか。
そう言えば、施設に入っていた友人の親が亡くなられ、告別式に参列したのですが施設の関係者は
誰ひとり居なかったなぁ。
それぞれ施設の運営方針にもよるでしょうし、大規模な施設では亡くなられる方も多いでしょうから、
いちいち参列などしてられないか。
アドバンス・ケア・プランニングについては前にも触れましたが、人生最終章の組み立てについて、
いろんな例がメディアでも紹介される昨今。
どこでどんな最期を迎えるのか、決定するのも自分自身・・という時代が来ているようです。
そんな中、消えていく命の一番近くで仕事させてもらうのは、大変なことも多いけど、
すごく学びの多いことなんだと、ことあるたびに痛感します。
この先、施設運営にこれまでと変わるところはないでしょうし、変わらず精進しようと思います。
過ごしにくい季節ですが、どうぞお元気でお過ごしください。
丸山秀樹