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今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

「梅雨明け!」というニュースもそろそろかなと、公園の樹々の間から時おり聞こえ
る蝉の鳴き声に、夏を待つ気持ちが揺さぶられます。今年は冷夏という予想も出てい
ましたが、どうやら平年並みの暑い夏になるようで、夏好きな私としてはちょっと嬉
しい気分です。

幼い頃のことを思い出したりする時間が多くなってきたのは、単に年を取ったから
だ!と、どこからか指摘されそうですが、仮にそうだとしても、純粋な気持ちで毎日
起きる出来事をながめていられた日々に想いを巡らせるのは、悪くないように感じま
す。

特に夏の想い出はいいですね。

もちろん冷房や除湿器もない時代でしたが、井戸で冷やしたスイカを切ってもらうと
きの気持ちや、蚊帳を吊ってもらった部屋で、夏休みに遊びにきた遠方のいとこと、
ふざけあいながら一緒に寝たときのことを思い出すと、おでこのあたりにとても涼し
い風が吹き渡るように感じます。

ずいぶん遠くなってしまったうつろな輝きを夢見ながら、毎年夏が訪れる前の今頃に
なると、今年はどのようにして夏らしい時間をもとうか?と考えたりもするのです
が、追われるままに過ごしてもう何年もたちます。
学校もそろそろ夏休み!
皆様、どうぞ素敵な夏をお過ごしください。

丸山秀樹

今 おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

平成23年5月に行った10周年記念行事の席で皆様に約束したことのひとつに、若い世
代のスタッフに事業を継承できるようにする・・というのがありました。
自分でも現場に入り、利用者が望む介護や、スタッフの苦労などを肌で感じることは
大切だと思っています。
それよりなにより男性ヘルパー希望の利用者に対応できないというのが本当のところ
で、いつもアタフタしています。

小規模事業者の世代交代が難題であることに説明の必要はないと思いますが、どなた
様にも命の限りはありますから、覚悟を決めて対処しなければなりません。
(とは言っても 準備すらできていませんが・・)この1年くらいは、仕事をスタッ
フに任せ、何も予定のない日を作るようにしています。

それで始めたのが魚釣りなのですが、昨年暮れに大物を1本仕留めてからは、自分で
も可笑しいくらいのハマりようです。枕元に釣りの本を置いたまま寝てしまうことも
しょっちゅう。
先日は2時起きで福井まで出かけた甲斐があって、神様が少しだけ微笑んでくれまし
た。

丸山秀樹

mejiro1

のいえな毎日(松原のいえ編)

カテゴリ名: ヘルパーのつぶやき

私たち日本人のDNAには「寿司が好き」と刷り込まれているのか。何度も書きましたが、松原のいえ4人の住人さんも、もちろんお寿司大好き。誕生会、クリスマス、お正月、なにはなくともお寿司ラブなのです。少し前までは回転寿司に出かけ、まわる寿司を見つめすぎて目を回すほど楽しんだものですが、車イスの方が増えたこともあり、この頃は出前が主流です。
盛り合わせ寿司と、伊勢山の肉屋「戸松」さんのタコ唐揚げ(肉屋ですが、なぜかこれが旨い)が定番。
当日は、やはり寿司ラブなスタッフもソワソワと集合し、住人さん4名に対しスタッフ6名という手厚さです(笑)。
乾杯もそこそこに、食べる食べる。いつもとはお箸の勢いがまるでちがいます。総入れ歯のおふたりも、見事な食べっぷり。
N様(99歳)にいたっては、スタッフが目を離したスキに唐揚げの大皿から手づかみで食べようとして、あわてて止められる始末。
今月25日には、正木の家で職人さんを招いてのお寿司大会。この日は「道場破り」的な勢いで、松原のいえの住人さんたちも集結します。皆さん、どんな食べっぷりを見せてくださるのか、楽しみなようで、ちょっぴりこわいような・・・。 (玉)

今おもうこと

カテゴリ名: 今おもうこと

介護事業所の中には、「今月の営業目標は○×!」とか、「 新規利用者獲得○○件」  あるいは「昨年対比 ○○%アップ」のような、営業目標を掲げて頑張っているところもけっこうあります。
事業所を運営する経費や、 人材募集に要した費用。はたまた各種手当や賞与、 福利厚生に至るまで、 昨年よりも今期はもっと内容をよくしよう!という熱い思いの裏返しでもあるわけで、 とても大切なことだと思います。

もちろん菜の花だって営利法人なので例外ではありませんが、 なんか違和感を覚え、はずかしながら事業所開設以降、これまで一度も冒頭のような目標を立てたことがないんです。
もとより事業計画をきちんと立てたこともないので、達成率などという計算もできないのですが・・。
経営コンサルタントの先生が営業に来られたこともあったのですが、毎日ヘルパーに出ているうちに連絡が来なくなってしまいました。

開設当初も今も、規模の差こそあれ、経営自体は決して楽ではありませんが、大勢の素敵なスタッフの、たくさんの一生懸命に支えられて事業が成り立っていることだけが真実です。
なので、私の大事な仕事は、ソロバンで何かを計算するのではなくそんな素敵なスタッフの一生懸命を、絶対裏切らないように努力することしかないんだろうなと、この頃強く思っています。      丸山秀樹

正木の家のエイプリルフール H26.4

カテゴリ名: 正木の家

その日は毎月2回開催している太極拳の日でした。
スタッフ3名のみの勤務日で少々バタバタ気味でしたが、6名の方が参加して下さり正木の家の住人さんも2名が参加しました。転倒など、怪我されないように見守り、声掛けをしながら私も一緒に参加しました。
そして毎回恒例の「おやつタイム」参加者様にも手伝ってもらいながら準備していた時、外から一人の女性が入ってこられました。
どなたかの知り合いかと思って、声をかけましたが『△#□※%!?』手には正木の家のポストに届いたであろう郵便物も・・。
それを受け取り「ポストから取って下さったんですか?」『□#△※● ・・おるんだわ!』と、中に入ってこられましたが、なぜか右足だけ裸足。
太極拳の参加者かしら?どなたか知り合いを探しているのかな?と、様子を見守りましたが、お茶とお菓子が用意された席に参加者のごとく着席されたものの、他の方と会話する様子もなく・・。
太極拳の先生に「今見えた方が居るのですがお知り合いですか?」と確認するも「ん ?! 知らないわよ・・」
もしかしたら認知症(徘徊中?)の方かしら?と、そこでやっと様子がおかしいことに気づき、近くで見守ることにしました。
会話をしても「お家は近くですか?」
 『▲□%#※・・野菜なんかがあるだろ』
「買い物??」
『そうそう』  『■#△※車・・□%#▲?!』
「車はそこに止めてあるよ」
『動いとるわ!・・・うん』
あっ!道路の事?と、気づき「たくさん走ってますね~」
なかなか会話が成り立ちません。
それでも、笑顔でおやつのロールケーキはしっかり召し上がっておられました。ただ両手とも手先が「何を付けたの?!」というほど真っ黒。
太極拳参加者の方も驚かれ、話が通じないことに皆さん首をかしげていました。おやつ終了後「ヘルプー!!」と2階のスタッフを呼び、参加者様を送り出し、入居者様2名を誘導した後、急い
で110番しました。警察の方がすぐ来て下さり、捜索願が出されていないか照会してもらうと、すぐに見つかり無事に保護していただけました。 その女性のお宅は、なんと奈良県!あまりの距
離にスタッフもビックリ!
それにしても、どうやって正木まで来たんでしょう??
突然迷い込んでしまったその(おそらく認知症の)おばあちゃん。
私たち介護職員が助けることができ、迷いこんだのが正木の家で良かったと思いました。              (さくら)

今おもうこと  H26.4

カテゴリ名: 今おもうこと

2001年8月に創刊したへるぱあさんネット。現在は菜の花通信として発行していますが、制度や置かれている環境が変わったり、大きな災害が起きたり、ときには身近な出来事に感心し
たり・・・。
都度、 心に浮かんだ想いや風景を文字にしてお伝えできれば・・ともがいてきました。タイトルや紙面構成の変更、スタッフの寄稿に支えられながら今日まで、 すでに13年の歳月を数えます。
発行はおおよそ月に一度のペースですから、のべ150回近くになるでしょうか。
少々マンネリ化してきていることは否めず、 新年度ということもあって今月号より紙面を刷新しました。正木の家、松原のいえなどの施設運営に加え、新年度からは(仮称)かなやまの家の計画も始まります。
事業部やそこに関わってくださる人の数が増えるにつれ、 同じ会社なのに他の部門では何が起こっているのか分からない・・・。そんな状態になるのは極力避けたいと思います。また、いつまでも同じ人が寄稿するのではなく、若いスタッフに新しい視点で日々を綴ってもらえたら、 そんな素敵なことはありません。
新しいスタッフも増え、地域福祉サービスの一翼を担う!が菜の花の使命と胸を張って言えるように、新年度も頑張っていきたいと思っています。日ごとしに暖かさも増し、活動しやすい季節を迎えます。
新年度も変わらずお力添えを賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。 丸山秀樹

今おもうこと  H26.3

カテゴリ名: 今おもうこと

事務所の窓越しに見てもわかるほど、線路沿いに並ぶ桜の枝先が赤く膨らんできました。春もいよいよ本番間近ですが、朝夕の冷え込みや花粉症対策で体調管理も大変な季節です。
毎日ありがとうございます。皆様おかわりありませんか。

原稿を書いている今日は3月11日。3年前の震災がもたらした過酷な現実に対し、ほとんどの問題について未だ解決の糸口すら見出せていないのが本当のところではないのかと、新聞の特集記事を読みながら痛感しました。
さりとて復興支援の物資を購入するほか私に出来ることも見当たらず、せめてもの思いで、未来のことについてちょっと視点を変えて考えてみました。

もとより日本は火山列島で、極論を言えば絶対安全な場所などありません。
生命の存続も含め、いつどんな場面で天変地異による試練に遭うかは、人が伺い知るところではないわけです。
ならば。

そんな事態に遭遇しても生き抜けるよう、自己責任でサバイバル術を少しずつ身につけてはどうでしょう。地震か、火災か、水害か、なにが災いするかは不明なものの、命があれば次の行動に移れます。

四季折々の美しい変化や山海の幸に恵まれている日本ですが、そんな好条件も時として牙をむきながら生命を脅かす魔神と化します。
災害に見舞われ、漆黒の闇の中で夜明けを待つために何をどうしたらよいのか。
茫然としながら援助の手を待つより、手近なもので火をおこしたり水を確保したりする術を身につけ、命を守るために対処するのはとても大切なことのように感じます。
(ほんの数十年前までは、皆さん普通の生活手段として取り入れていたことだったのでしょうけど・・)

自然を敬い、知恵と少しの道具を使って命をつなぐといえばサバイバルと言えますが、有史以前から人類が生きのびるためにやってきたことですよね。連綿と続いている技の遺伝子、ボタンやスイッチを押して生活することに慣れすぎてしまった私たちの体にも、きっといくらかは残っている筈です。

いよいよ躍動の季節到来!
引き出しの奥にしまってあった十得ナイフをリュックに入れて、野山に出かけるところから始めてみようと思っています。
素敵な春。皆様どうぞお元気でお過ごしください。       丸山秀樹

ヘルパーのつぶやき  H26.3

カテゴリ名: ヘルパーのつぶやき

名古屋にも雪が数センチ積もった日。送迎の仕事は早朝からキャンセルの依頼が多かったのですが、訪問介護はいつもどおり。「これでは出勤できないヘルパーさんもいるかなぁ」と覚悟して会社に向かいました。
事務所について確認すると、ヘルパーさん全員がいつもより早起きして、徒歩や公共交通などそれぞれに工夫をして訪問してくださっていました。仕事なので当然といえば当然ですが、車でしか訪問できないお宅を一軒除いて、この日の仕事もパーフェクトに終了!
自画自賛かもしれませんが、すごいぞ菜の花ヘルパーさん、と思った雪の日でした。
花粉に梅雨に紫外線、これからもいろんな季節をたくましく乗り越えていきましょう!  (玉)

正木の家  H26.3

カテゴリ名: 正木の家

3月10日 高齢者虐待相談センターから講師をお招きして虐待についての研修会を行いました。今回は、近隣のG・Hにも声を掛け2カ所から4名の方に参加いただきました。
以下は研修内容
虐待の現状、24年度全国データによると、身体的虐待56.7% 心理的虐待43.7% 経済的虐待23.5%(名古屋では30%)
施設の種類でみると
特別養護ホーム29.7% グループホーム26.5% 老健9.0%
名古屋市においては、24年度、6件の通報があり虐待との認定は0件だったそうです。
「虐待」というと身体的虐待を思い、私達はそんなことやっていないといえますが、心理的虐待となるとどうでしょうか?
高圧的な言葉や態度、無視や嫌がらせ等によって苦痛を与える=怒鳴る、ののしる、子供のように扱う、意図的に無視する・・・。
施設という空間は閉ざされた空間(密室になりやすい)人目に触れにくいので特殊な習慣が形成されやすくなる。不適切な個別ケアがゆくゆくは虐待になってしまうケースが多い・・・。
施設内では、不適切なケアが生じた時点でチームとして問題視し解決してゆくことがケアの質の向上に繋がり、入居者の尊厳を守ることになります。
講師の方は、高齢者福祉に携わる職員としての倫理観、虐待に対する認識を持つことも必要なことと結ばれました。

私ごとですが3月末で管理者を退くことになりました。開所から2年3ヶ月「これから」という気持ちもありましたが、年齢と共に頑固さが増し寄る年波には勝てずというところです。お世話になりました。そして、ありがとうございました。(赤)

正木の家  H26.2

カテゴリ名: 正木の家

暦の上では立春が過ぎましたが、厳しい寒さはもう少し残るのでしょう。新聞に「太陽の光は立春前から変わり始める」とありました。やさしく、あたたかな春の光を浴び入居者との散歩が楽しめる日が待ち遠しいです。

先日、NHKテレビで「ユマニチュード」という認知症ケアを紹介していました。フランス人のイヴ・ジネストさんがつくりあげたものです。
ユマニチュードの4つ基本
◇相手を見つめること
◇話しかけること
◇触れること
◇できるだけ自分で立つよう支援する
『私たちが人として存在するには、誰かに見つめられて言葉を交わし、ふれあい、そして自分で立つことが大事だからです。それがなければ、あなたは存在しないと言っているのと同じです』
どうでしょうか?とてもシンプルなテクニックですよね。
「そんなこと、わかっていつもやっていること・・」
とも思いますよね。車椅子に座っている方に、いつも同じ目線で話しているだろうか?
何もせず、座っておられる方に声をかけているだろうか?自分で立てる方にすぐに手を差し伸べてしまっていないだろうか?

「いつでもそばにいますよ。安心して下さいね」って感じていただける環境。私達も入居者にとってはご自分を取り巻く環境の一部なんですよね。まなざしや言葉やしぐさで、入居者と心が通じ合う回路を作りましょう。回路はたくさんあったほうが楽しく過ごせるのではないでしょうか。
放映の30分間、グラスの手を止め私自身の介護を振り返る時間となりました。  (赤)

さくら (1)