メニュー

カテゴリー別アーカイブ: 正木の家

正木の家5月

カテゴリ名: 正木の家

先日、地域の方が「どじょうすくい」を披露してくださいました。

まずは笑み筋体操で笑う為の準備運動です。
笑み筋体操とは、顔の表情筋を動きやすくするストレッチ運動。
笑うことは健康に良いとよく言われています。

笑いたくない時でも、笑み筋体操で脳をだませば、楽しい気持ちになり健康になるそう。
正木の家の皆様はというと、笑いながらの笑み筋体操。笑い声をあげながら、
楽しそうに体操をしておられました。これは効果も2倍です。

さてさて、準備運動が終わったらいよいよどじょうすくいです。
手拭いにカスリの着物と一文銭の鼻あてをして登場です。
ひょうきんな振り付けと表情で皆様大笑い。
ほぐれた表情筋で素敵な笑顔が溢れていました。
職員以外の人との交流も入居者様にとってとても良い刺激になっていたように思います。

コロナウィルスによって2年以上、こういった機会を設けることもできませんでした。
地域の方との関わりも減ってしまい、正木の家が閉ざされた場所になりつつありました。
そんな中、このような機会を頂き、新たなスタートになったように思います。

今年は闇之森八幡社のお祭りも開催予定だそうです。
まだまだ完全にオープンにはできませんが、少しずつでも地域との関わり、
外部の方との交流を再開し、開かれた正木の家を取り戻したいと思います。

あすか

正木の家4月

カテゴリ名: 正木の家

正木の家の入居者様は9名中8名が女性です。
更に職員も全員女性です。

そんな中、ただひとりだけの男性入居者K様ですが、女子たちの中ですっかり馴染んでくれています。
分かりやすく言うと、社長丸山のような感じです。

そんなふたり、最近めっきり仲良しです。社長は正木の家に来たら、真っ先にお父さんことK様のもとへ。
ツンデレなお父さんにだいたい冷たくあしらわれ、それでも毎回構わずにはいられない社長。
K様は社長が来たら来たで冷たくあしらうくせに、いないといないで寂しそう。

そんなどっちつかずな関係のふたりですが、カラオケタイムでは仲良くデュエットでイチャイチャ。
本当に微笑ましくて素敵な関係です。

この先もまだまだ元気でいてね、お父さん。
いなくなったら社長丸山が弱っちゃうから・・と願う今日この頃です。

あすか

正木の家3月

カテゴリ名: 正木の家

テレビをつければコロナのニュースばかり・・と思えば、
今度はロシアとウクライナの問題で、世界中がワッサワッサしております。
そんな中、プーチン氏は認知症ではないかとまことしやかにささやかれ・・。
精神状態がおかしい・・、目つきがやばい・・などなど。
だから認知症だって?ちゃんと検査をしたわけでもないのに憶測で物事を言わないでほしいです。

正木の家の入居者様は認知症だけど、精神状態はおかしくないし、目つきもヤバくないし、
みんな素敵でハッピーだもん!
まだまだ認知症に対する偏見がこんなにもあるものかとなんだか悲しい気持ちになります。

さてさて、そんな暗い話はさておき、ハッピーな認知症の入居者様が揃う正木の家では、
節分に恵方巻大会を開催しました。まずは巻き寿司作りです。
玉子やかんぴょう、かっぱに納豆、皆様きれいに巻いていかれます。
今年の恵方は北北西。皆様、恵方を向いて(黙って)召し上がられました。
「あ~お腹いっぱい」と大満足。福を呼び込んだら鬼を払わねばということで、
正木の家にも腹が黒そうな鬼がやってきました。遠慮がちに豆を投げる入居者様。
皆様本当にやさしい…。

節分も満喫したし、正木の家は今年もハッピーな年になること間違いなし。
ハッピーな認知症と向き合って、ハッピーに暮らす正木の家は、今日もハッピー2倍です!
さて、次なるイベントは餃子大会!みんなで協力して180個の餃子を作って暴れ食いする予定。

あすか

正木の家2月

カテゴリ名: 正木の家

年が明け、増えるだろうなと思っていたコロナ感染者数、
想像したとおりみるみるうちに増えて、またまたまたの蔓延防止。
コロナによる自粛生活も3年目を迎えています。

みんな同じ立場なのだから、出来るだけ文句を言わないようにしよう!
と固く誓った決意も早々と崩れ去り、毎日文句のオンパレードが続いております。
「何処かに行きたい」 「あれがしたい」 と欲求だけが増えるばかり。
いけねえ、いけねえと思いながらも、やる気がでないのはコロナのせいだと言い訳ばかり。

そんなダメダメな私とはうらはらに、正木の家の入居者M様。
何事にもおごらず、多くを望まず、常に謙虚。
「身体が丈夫だで幸せだわナ~」
「お腹いっぱい食べられて幸せだナ~」
ちょっと病院に付き添ったでけで
「こんなに良くしてもらい幸せだナ~」
何をしていても、いつもニコニコしながら「幸せだナ~」と言ってくれます。
私たちにとって当たり前の事を、幸せな事と感じられるM様。
お話をするたびに、「なんかごめんなさい」と自分自身を反省する次第です。

私もM様のようにおごらず、望まず、謙虚に生きよう!と思います。
と簡単には言えませんが、欲と文句は減らせるようにしていきたいものです。

あすか

正木の家1月

カテゴリ名: 正木の家

あけましておめでとうございます。
年が明け、正木の家は11年目を迎えました。

元旦の初詣で早々にW様が転んだのはさておき、
今年は何事もなく皆様お元気で新年を迎える事ができました。

毎年12月から1月にかけて、体調を崩される入居者様が少なからずいるのですが、
今年の入居者様はすこぶる元気。クリスマス会でお寿司とお肉をたらふく食べ、
大晦日には年越し蕎麦、お正月にはまたまたお寿司と、おせちに社長特製お煮しめを
「 もう何も食べられない」と言う程お腹いっぱい召し上がっておられました。
中でも正木の家の破天荒女子W様は、皆様が箸をおいた後も一人で食べ続けるという、
見事な食べっぷりをみせてくれました。皆様お元気でご飯がたくさん食べられる、
こんな当たり前の事が一番幸せだなと感じる素敵な新年でした。

1月にはもうひとつお楽しみが待っています。昨年は開催できなかったお寿司大会です!
目の前で握ってもらうお寿司、またまた素敵な食べっぷりを拝めることと思います。
当たり前の毎日に時々特別を。今年も正木の家は良く食べ、良く寝て、よく遊ぶ。
そんな1年にしようと思います。

あすか

正木の家12月

カテゴリ名: 正木の家

さてさて今年も最後の1ケ月となりました。

最近の正木の家は11月に素敵な入居者様が入所され、秋の遠足があり、
12月にはクリスマス会、年が明ければお正月、お寿司大会とイベント続きで
なんだかみんなソワソワしています。

新しく入所されたN様。超元気な96歳です。
よく食べ、よく喋り、よく笑い、何をしていても楽しそう。
もう既に正木の家では癒しの存在になっています。

そんな素敵なN様が入所され、入居者様9名、合計772歳のバス旅行が決行されました。
今年のテーマは『刈谷ハイウェイオアシスで観覧車に乗ろう!』です。
昨年に引き続き観光バスを貸し切って刈谷まで。
景色を楽しみながらバスに揺られあっという間に到着です。
皆様各々選んだご飯をたらふく召し上がり、さあいよいよ観覧車。

N様、人生初の観覧車体験にずーっとにっこにこで景色を眺めていました。
皆様も怖がることなくとってもいい笑顔。
そして、なんと今日は正木の家のお父さんことK様の88歳のお誕生日でした。
皆でハッピーバースデーを唄ってお祝いです。
お父さんも一生懸命ケーキのロウソクを消してくれました。
正木の家に来て8回目のお誕生日。色々あってなんだか感動してしまいました。
やっぱり入居者様が元気で笑っていてくれる事が、私たち職員の元気の源です。

入居者様が楽しければ私たちも楽しい。ホームの中にいるだけではなかなか実感できない、
そんな事を感じさせてくれたバス旅行でした。
入居者様と職員がみんな元気で、笑顔で暮らせる正木の家がずっーと続くといいな。
そんな事を思いながら今年残り1ケ月を過ごしたいと思います。

あすか

正木の家11月

カテゴリ名: 正木の家

今年もあと2ケ月を切りました。
毎年あっという間に1年が過ぎていき、気づけばもう11月です。

振り返れば、今年は悲しい別れが3度も訪れました。
2月に入所したばかりだったM様、9月の終わりに永眠されました。
96歳のとても可愛らしい素敵な方でした。
あっという間に正木の家の人気者になり、他の入居者様からも
「Mちゃん」と呼ばれ親しまれていました。
隣に座ると必ず手を握ってこられ、にっこり微笑む顔が本当に愛らしく、
一緒にいると癒される・・そんな人でした。

9月の初め頃からほとんど食事が摂れなくなり、
食べてくれるものと言ったらチョコレートくらい。
そんな状態で2週間以上も頑張ってくれました。
最後の2週間は、娘様が毎日のように足繫く正木の家に通われ、
親子2人の時間を過ごされました。
きっと娘様と過ごす為の2週間だったのでしょう。
本当に優しく、みんなから愛される人でした。
そしてそれと共に強く逞しい人だったように感じました。

お別れの時、「最後が正木の家でよかった」と娘様が言って下さいました。
こんな言葉をいただく事ができ、本当に有難い限りです。
悲しい別れと共に、最後を看取らせていただく事のできる有難さを感じられた年でもありました。

今年もあと少し。
今月からは、また新しい入居者様も入所されました。日々有難さを感じながら、
新しいご縁を大切に、とにかく毎日ハッピーに2021年の残された時間を過ごしたいと思います。

あすか

正木の家9月

カテゴリ名: 正木の家

7月から8月にかけ、正木の家に新しい入居者様2名とオカメインコ2羽が入所されました。

7月に入所されたI様。
入所当初は笑顔もなく、毎日険しい表情で「今日はうちに帰るから」の繰り返し。
食事以外はひとり居室で過ごす日々が続いていました。当たり前です。
自分の家があるし、ひとりで暮らせると思っているのに、急に知らない所に連れてこられ、
納得できるわけがありません。「家に帰りたい」そう思うのは当然のことだと思います。

しかし実際にはご自宅はもう住める状態ではなく、ご近所とのトラブルも絶えませんでした。
周りの人は心配して入所した方がいいと言う。でも本人はちゃんと暮らしていると言う。
認知症のご家族がいる方にはあるあるですよね。

そこで、施設で働く私たちに出来ることは、まず「家に帰りたい」と言う思いを否定しない事。
家が一番なのは当たり前。でも、「家がいいけど、ここも悪くない!」と思ってもらえればそれでいい。
しょうがないか・・程度でいいと思うのです。
そのためには正木の家を、彼女にとって居心地のいい場所にする必要がありました。
日中は出来る限り好きなように過ごしてもらうようにしました。部屋に居たければそれでいいし、
レクにも参加したくなければそれでいい。でも一緒に過ごしている時はできるだけ話しかけ、
コミュニケーションをはかるように心掛けました。更にすみれ(チワワ)の存在や、
お好きだったパチンコ台を導入したこともあり、1週間を過ぎたあたりから表情が変わり始めました。
笑顔が増え、彼女の方から話しかけてくれるようになり、「帰る 」と言う言葉もあまり出なくなってきました。
少しずつ、正木の家がI様にとって悪くない場所になってきているのかな?そんな事を思っていました。

そしてひと月程たった頃、こんな嬉しい事を言ってくれました。
「ここの人はみんないい人。」「ここに居れば安心。」と。
悪くない場所でいいと思っていたのに、正木の家、なんと安心できる場所まで昇格しました!
本当に嬉しかった。思わずうれし泣きするところでした。

やれやれ、ちょっとひと安心と安堵した所に、次の入居者様が入所されました。
オカメインコを2羽連れて・・(続)。

あすか

正木の家8月

カテゴリ名: 正木の家

先月5日、入居者M様が96歳で永眠されました。
とってもおしゃべり好きだったM様。
入所して7年間、亡くなる10日ほど前まで
毎日M様のしゃべり声が正木の家には響いていました。

機嫌が悪いとすごい勢いで怒ったり、悲しいと涙を流していたり、
嬉しいと満面の笑みで「 最高!」と叫んだり・・。
本当に感情豊かで素直な人でした。

歌も大好きで「旅の夜風」を良く唄って聞かせてくれました。
盆踊りや闇之森神社のお祭りでは、うちわを振りながらとても楽しそうに踊っていました。
食べる事が大好きで、「 ご飯ちょーだい」とよくおねだり。
美味しいと「うまいな~。一番!」と言って下さいました。
喫茶店で培われた愛嬌と美人顔を武器にみんなから愛されるそんな人でした。

M様の元気な声が聞こえなくなった今、正木の家は少し寂しくなってしまいました。
入居者様の最後の時間を一緒に過ごせるのは、とても幸せな事ではあるけれど、
旅立たれた後、いつもの場所にいないのはやっぱり寂しいものです。
きっと今頃は、大好きだったお父さんと一緒にスイカでも食べている事と思います。

ご冥福をお祈り申しあげます。
M様の元気な声と可愛らしい笑顔は、いつまでも正木の家で語り継がれていく事でしょう。

あすか

正木のいえ7月

カテゴリ名: 正木の家

6月7日、正木の家の歌姫i様が永眠されました。
歌が本当にお上手で、闇之森のカラオケ大会や、介護まつりののど自慢大会に2年連続出場。
地域でも有名な正木の家の歌姫でした。

カラオケサロンでもみんなから「iちゃん」と呼ばれ、デュエットの相手に大忙しでした。
しかし、今年に入り、そんな歌姫も声が徐々に出なくなり、話すこと唄う事も
ほとんど出来なくなっていきました。それでも本当に歌が大好きだったのでしょう。
みんなが唄っているのをニコニコしながら聞いておられました。

動物も子供も好きで、職員が連れてくる子供と楽しそうに遊んだり、アニマルセラピーでは
ポニョちゃんを上手にあやしたり、すみれもi様にはとてもなついていました。

ちょっとクールで、たまにめんどくさがり屋で、でも本当に心の優しい人でした。
イライラすることもあったでしょう。話したくても話せない、唄いたくても声がでない、
食べたくても喉を通らない。それでも怒ることなく、毎日を穏やか~に過ごしておられました。

最後は職員に見守られながら、待っているご主人のもとに旅立っていかれました。
凛とした本当にきれいなお顔でした。さすが正木の家の歌姫です。

今頃、ご主人とデュエットでもしている事でしょう。

あすか